ザンデルリンク、追悼特集。 ベルリン交響楽団記念BOXからもう1曲。 ワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》～前奏曲と愛の死　です。 皆さんご存知ですね。 「トリスタンとイゾルデ」というと必ずと言って良いほど、この前奏曲と愛の死がセットで演奏されますが、これはワーグナーが、前奏曲と第3幕終わりの部分の「愛の死」を、全曲の初演の前に演奏会形式で発表したことによるのだそうです。 この演奏をわざわざご紹介するのは、私自身、この演奏に衝撃を受けたからです。 最初に、先にご紹介したシュターツカペレ・ドレスデンとのチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」で衝撃を受け、次にレニングラードフィルとのラフマニノフの交響曲第2番で完全に降参状態、そしてこの「トリスタンとイゾルデ～前奏曲と愛の死」です。 この演奏の批評なんかを見ますと、何かオペラ的ではない演奏のようですが、私にとってはワーグナー的かそうでないかと言うような次元ではなく、もうわが意をえたり、でこれも何回も聴きまくりました。 特に愛の死の後半・・ 愛の死による悲しみに嘆くというよりも、身もだえするかのような激しいアッチェルの末結ばれる頂点においても解放や安堵はなく、まだ苦しくて苦しくて、次第に感情の高ぶりが静まるけれど、この苦しみが永遠と続くことを悟り、覚悟を決めていく・・・　 この演奏を聴くといつもこんなことを思い、心がどこかに逝ってしまいます。 カラヤンの「愛の死」も素晴らしくて、何しろ美しいですが、こんな気持ちにはならなかったですね・・・ ワーグナーは、クナやフルヴェン、ショルティのドロドロ、ギラギラ、だけではないんです。（笑） 是非、お聴きください。 【ワーグナー／《トリスタンとイゾルデ》～前奏曲と愛の死】 クルト・ザンデルリング指揮 ベルリン交響楽団 1970年4月6日　メトロポールテアター、ベルリン リッピングドライブ：PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト：POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト：AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト：MediaCoder 音声はMP3 ザンデルリンクはオペラを振っていません。 でも、ワーグナーを聴いてみたかったです。 残念です・・ PC音源は、メインシステムで聴きましょう。 にほんブログ村

ザンデルリンク、追悼特集。 お次は・・・ 同じく、ショスタコーヴィッチのヴァイオリン協奏曲第1番です。 20世紀最高のヴァイオリン協奏曲のひとつと言われている名曲且つ難曲です。 とにかくヴァイオリンにとっては難しくもあり、とてもカッコいい曲です。 にもかかわらず、先にアップしているニコニコ動画ではこのヴァイオリン協奏曲の再生回数があまり伸びません。（笑）交響曲5番の方は105回なんですが、ヴァイオリン協奏曲は37回です。（笑） ニコニコのクラシックファンの皆さんは、この曲知らないのかなあ・・ 前回の5番では、不満のあったザンデルリンクの演奏でしたが、この協奏曲ではうって変わって、とても柔軟で彫りが深く、重厚でありながらスピード感溢れた見事な伴奏を聴かせてくれています。 特に弦は、良く鳴っていて、低弦のその深い響きがこの曲に必要な陰影を与えています。 5番もこんな響きで聴きたかったなと思いました。 お聴きください。 【ショスタコーヴィチ／ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 作品77】 クルト・ザンデルリンク指揮 ベルリン交響楽団 イーゴリ・オイストラフ(Vn) 1966年10月3日　メトロポールテアター、ベルリン リッピングドライブ：PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト：POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト：AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト：MediaCoder 音声はMP3 　 第1楽章　Nocturne – Moderato 第2楽章　Scherzo – Allegro　(#10:36～) 第3楽章　Passacaglia – Andante　(#16:44～) 第4楽章　Burlesque – Allegro con brio　(#28:29～) 独奏のイーゴリ・オイストラフ、素晴らしいですね。 鋭く、濃厚な音色・・ ダヴィッド・オイストラフの息子さんです。さすが・・ 1931年生まれ。 […]