Archive for the 'メシアン' Category

現代音楽の古典 ”メシアンのトゥランガリーラ交響曲”

昨日は”レ・ヴァン・フランセ” についてお話しましたので、フランス繋がりということで、今日はメシアン! …. ん?飯屋?!じゃないですよ、メ・シ・ア・ン(笑) オリヴィエ・メシアン。1908年生まれのフランスの作曲家。1992年、既に亡くなられています。 いくらフランス繋がりとは言え、レ・ヴァン・フランセからいきなりメシアンはないように思いますが、まあ、いいですよね。今日聴くトゥランガリーラ交響曲は現代音楽といっていいともいますが、作曲されたら初演以降ほとんど演奏されないという珍しい現代音楽界にあって、この曲は非常にたくさん演奏されてきました。それほど素晴らしい曲ということですが、聴いていただければ判ると思いますが、意外に解りやすいということも人気の一つといえそうです。 この曲で特徴的なのが何と言ってもオンド・マルトノでしょう。フランスで発明された電子楽器で、この曲では曲全体にわたって前面に出るということはなく、それでいて効果的に使われていて、こういう使い方だったらこの楽器ももっと使われてもいいですね。 「トゥーランガリラ Turangalila」は、2つのサンスクリット(梵語)“turanga”と“lila”に由来しており、これらの言葉は古代東洋言語の多くの例に漏れず、非常に幅広い意味を有し、“Turanga”は「時」「時間」「天候」「楽章」「リズム」など、“Lila”には「遊戯」「競技」「作用」「演奏」あるいは「愛」「恋」「恋愛」などといった意味があるとしており、この二語からなる造語“Turangalila”には「愛の歌」や「喜びの聖歌」、「時間」、「運動」、「リズム」、「生命」、「死」などの意味があるとされる。(Wikipediaより) それはともかく、メシアンによるとそれは「愛の歌」であり「愛の賛歌」だそうです。17世紀紳士の普通の市民的な平穏無事を喜ぶ喜びではなく、不幸の中にしか見出せない、超人的で溢れるばかりの盲目的な、際限のない喜びです。そういったことは、オケ全体で奏でられる甘い旋律とそこに重なるオンド・マルトノの強烈で非現実な響きとで、より強く感じられるかもしれません。でも、そういった作曲者の薀蓄は無視していいと思います。とにかくこの咽かえるほどの音の洪水を楽しんでください。愛ではなく宇宙を感じるのであればそれでいいでしょう。自分なりに楽しんでから、解説を読めば良いと思います。 レコーディングにはメシアン自身も立ち会ったというこの演奏は、言うことないでしょう。とかくだらけてしまうこの超大作をしっかり纏め上げたミュンフンの力量は、本物です。  【オリヴィエ・メシアン “トゥランガリーラ交響曲“】? Ripped in 24bit-192KHz 【Personal】チョン・ミュンフン指揮, パリ・バスティーユ管弦楽団, イヴォンヌ・ロリオ(Pf), ジャンヌ・ロリオ(オンド・マルトノ)■録音:1990年、パリ、バスティーユ歌劇場【Take】Track1.第1楽章 序章 Introduction, 第2楽章 愛の歌1 Chant d’Amour 1, 第3楽章 トゥーランガリラ1 Turangalila 1, 第4楽章 愛の歌2 Chant d’Amour 2, 第5楽章 星たちの血の喜悦 Joie du Sang des EtoilesTrack2.第6楽章 愛のまどろみの庭 Jardin du Sommeil d’Amour, 第7楽章 トゥーランガリラ2 Turangalila 2, 第8楽章 愛の敷衍 Developpement d’Amour, 第9楽章 […]

Saturday, August 18th, 2012