DECCA SOUND THE ANALOGUE YEARS からの1枚。 ピアノは、クリフォード・カーゾン。 私は、クナが嫌いですが、そのことについてはここにありますが、ジョージ・セルも嫌いです。 ただ、色々聴き進むうちに、どうもクリーブランド管との演奏のときが詰まらない。 他オケとの演奏は悪くない。 基本的にセルは情緒的表現ができません。だから演奏は淡々と進んでいきます。 そこをクールで良い。淡々と進む中で滲み出るブラームスの哀愁なんて評されることが多いですが、私から見たらそんなの音楽がそういう風に作ってあるからで、セルは何もしてないよ、って思ってしまいます。 実際、セルが良いとされるのって、ブラームス、ドヴォルザークですからね。音楽自体が情緒的。そういう旋律。 セルの音楽は基本的にはそうなんですが、他のオケとの場合はそれでもその辺のよさを感じますが、ことクリーブランド管との演奏となると、私は全くダメですね… で、性質が悪いことに、セルファンが、この私が嫌うクリーブランド管との演奏をことさら絶賛するものだから、余計私はセルが嫌いになったともいえます。 クリーブランド管のこの辺の話は、マーラー特集のときに、ここに書いてます。 でも、今回は安心。笑 ロンドン響との演奏。しかもピアノはカーゾン。 何の心配もありません。 まさに、英国流ブラームスを、さらりとお聴きください。 ね、悪くない。 というか、主役はもうカーゾンでしたね。 伴奏だからそれで良いんでしょうけど。 クリーブランド管以外のオケとだと、急に大人しくなるセルって、実は、気の弱い、内弁慶な人だったのかもしれないですね。 真面目で不器用で。