今日はオッコカムが1982年に初来日した時の公演の演奏を聴きます。 シベリウスの交響曲第2番と交響詩「フィンランディア」。 オッコ・カムと言えば、1969年の第1回カラヤン財団主催国際指揮者コンクールの優勝者です。 ただ、このコンクールは、実はベルリンフィルの楽団員たちからは評判はよろしくなかったようです。 当時のティンパニー奏者のヴェルナー・テーリヒェンによると、カラヤンの自己演出のための道具に過ぎず、コンクールの最終演奏においては入賞者は1回しか練習できず、より深く演奏する時間がなかったようです。 まあ、茶番だったと言うことですね。 当時独学で演奏経験のなかったカムは、優勝の特典としてベルリンフィルの演奏会の指揮をしたものの、力不足もあって大失敗に終わったらしく、その後録音したカラヤンのシベリウス交響曲全集の一部にもなっているシベリウスの交響曲第1番と3番はベルリンフィルではなく、フィンランド放送交響楽団を指揮しています。 ここに聴くシベリウスは、初来日とあって、旅行気分の抜けない来日常連有名楽団の演奏と違って、熱く気迫のこもった演奏です。 【オッコ・カム 1982 初来日公演ライブ】 リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3 1)シベリウス:交響曲第2番ニ長調op.43 オッコ・カム指揮 ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団 1982年2月4日、大阪フェスティバル・ホール 【曲目】 1.第1楽章 Allegretto 2.第2楽章 Tempo andante,ma rubato - Andante sostenuto 3.第3楽章 Vivacissimo - Lento e suave - attacca 4.第4楽章 Finale.Allegro moderato […]
Archive for November, 2011
オッコ・カム&ヘルシンキ・フィルの1982初来日公演ライブ
ウィーン少年合唱団 野ばら&美しく青きドナウ "天使の歌声"
今日はウィーン少年合唱団。 “天使の歌声” 一週間の心の乱れを癒してもらいましょう。 ↑これはウィーン少年合唱団の写真ではなく、オーストリアの聖フロリアン少年合唱団の写真と、ご指摘いただきました。 ウィーン少年合唱団は、 「1498年に神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世が、宮廷礼拝堂少年聖歌隊として創設した少年合唱団で、原型はインスブルックのヴィルテン少年合唱団で、マクシミリアン1世がウィーンでの新宮廷礼拝堂少年聖歌隊設立の際に、ヴィルテン少年合唱団のメンバーをウィーンに連れてきたもの」(Wikipediaより) だそうです。 私なんかは、彼らが出演した「野ばら」の印象が強烈で、「大草原の小さな家」とともに、キリスト教流の愛に触れ、強烈に影響を受けたものでした。 もしかしたら、今回お聴きいただいたら、もう一生聴かないかもしれないですね。笑 【ウィーン少年合唱団/野ばら&美しく青きドナウ】 ウィーン少年合唱団 指揮:ハンス・ギレスベルガー他 ピアノ:フランツ M.ファルンベルガー他 1975年4月、1979年5月、ウィーン リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3 【曲目】 1.野ばら(シューベルト) 2.流浪の民(シューマン) 3.ます(シューベルト) 4.セレナード(シューベルト) 5.うぐいす(シューベルト) 6.セレナード(シューベルト) 7.ターラウのエンヒェン 8.一輪のばらが咲いて 9.グリーンスリーヴズ 10.ワルツ「美しく青きドナウ」(J.シュトラウス2世) 11.ワルツ「ウィーンの森の物語」(J.シュトラウス2世) 12.ワルツ「南国のばら」(J.シュトラウス2世) 13.皇帝円舞曲(J.シュトラウス2世) 14.ワルツ「ウィーンかたぎ」(J.シュトラウス2世) 15.ポルカ「雷鳴と電光」(J.シュトラウス2世) 現在の日本の合唱団でしたら、もっと整然としていて綺麗で透明感のあるハーモニーでしょうね。 こうして聴いてみるとウィーン少年合唱団は、以外に縦の線を合わせようとはしてないです。 でも一人ひとりが曲を解釈し表現しようとしていて、それがサウンドとしてではなく、音楽として豊かに調和しています。 声もつやつや磨かれたと言うものではなく、原石から金の輝きが覗いている、だからこそ純度が高い、そんな印象です。 かつては、彼らの多くが職業音楽家としての道を歩んだそうですが、現在は音楽関係の仕事に就くのは2割程度、だそうです。 […]
フルトヴェングラーの "シューマン 交響曲第4番"
今日は、フルトヴェングラーを聴きます。 シューマンの交響曲第4番 フルトヴェングラーのこの曲の録音は、今日お聴きいただく1953年5月の録音と、同じ年8月のルツェルン音楽祭でのライヴ録音の2つあります。 で、これは知らなかったのですが、この演奏、シューマン交響曲第4番の数ある演奏の中でも非常に評価が高いようで、また、フルトヴェングラーの多くの演奏の中でもベストと言われるほどの物のようです。 本当に私は無知で、ダメですね~・・ 反省・・・ 今回こうして音源アップすることになったのも、「legendary DG sound of the 1950’s」のBOXから何か1枚と言うことで選んだに過ぎないわけで、困ったもんですね・・ 演奏は評判どおり素晴らしいと思います。 フルトヴェングラーのよさの分からない私でもこの演奏は、これまでの氏の演奏とは印象が違いますね。「設計図の再現」ではなく、音楽に今生まれたかのようなフレッシュさがあります。 【シューマン/交響曲第4番ニ短調 op.120】 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1953年5月14日、ベルリン、イエス・キリスト教会 リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3 【曲目】 1.第1楽章: Ziemlich langsam-Lebhaft 2.第2楽章: Romanze.Ziemlich langsam 3.第3楽章: Scherzo.Lebhaft 4.第4楽章: Langsam-Lebhaft そうなんですよね。フルトヴェングラーの音楽には何かフレッシュさが足らないような気がしていました。ライブ的というか、主体的というか・・ 私が深く感動するのは、指揮者、オケ、そして奏者一人ひとりの作品への思いが演奏を通してこちらに突き抜けてくる瞬間なんですが、フルトヴェングラーの場合、それらの思いが作品を突き抜けてこないで、作品の影に隠れよう、隠れようとしているんです。それはあたかも、そうすることで逆に自分の本当の思いが私たちに知れないようにしているようです。勿論これは私の聴感上の印象です。 ですから、これまで私が、フルトヴェングラーについて話してきた評価になってしまうんですね。 “君はいつも音楽の傘に隠れて、一体本当のところ何を思っているの?それじゃ、僕にはわからないよ” 傘が立派になればなるほど、見えない顔。 でも、このシューマンでのフルトヴェングラーにはそんないつもの悪い癖から、何かしら自由になったような印象を受けます。ぶっちゃけた、そんな感じですかね。 色々調べてみると、実際こういうエピソードがあったそうです。 […]