Archive for March, 2014

出来が悪かった2014世界選手権女子フリー  

2014の世界フィギュア女子シングルは、失敗が多く、出来が悪かったです。ですから私からすると、大会そのものに締りがなく、どんよりとしていました。 結果はこうでした。(スポーツナビさんから拝借しています。) まあ、この結果はあまり興味がなく、大した話ではないです。 今回は、先日のGOEランキングより細かく見ていこうと思い、ちょっと頑張りました。 下の表がそうです。 クリックで大きくなります。 今回は、ISU発表のスコアーよりも詳しく載せています。そうすると、それで初めて見えてくるものがあるんですね…   まず、 ①上の表は表題のとおりフリーの総括表ですが、一番左の最終順位はショートと合わせた大会最終の順位です。 ②プログラム基礎点は、フリーで選手がジャッジに申告したプログラム構成のそのままの基礎点(のつもり)です。ジャッジスコアーにある「Base Value」は回転不足で減点されたり、1.1倍されたりした後の基礎点ですが、これはまっさらの基礎点です。 レベルのあるエレメンツは、レベル4を基本とし、レベル3だった選手の場合はその分減点にカウントしました。ただ、最初からレベル3のつもりの選手もいるでしょうが、便宜的にそうしました。 ③減点は、回転不足、レベルの減点。 ④×1.1は、演技後半の1.1倍加算でどれくらいプラスしたか、です。 ⑤修正後基礎点は、こういった減点、加算がなされた後の基礎点で、スコアーに記載の数値です。 ⑥GOEは、スコアー記載の各エレメンツのGOEの合計です。 ⑦技術得点は、スコアー記載のテクニカルエレメンツの合計。 ⑧で、問題の新GOEですが(笑)、書いてありますが、技術得点-プログラム基礎点です。 これをやります、といった技、ジャンプやステップやスピンなどが、最終的にどう評価されたか、選手がどんなパフォーマンスだったかが分かる数値かと思います。 ⑨順位は、その欄の左隣の項目の順位です。それぞれの段階で、選手の相対的な出来が分かりますね。   表の見方としては、順位を横に追って行くだけでも面白いと思いますが、新GOEの意味としては、今回はコストナーの成績に現れています。 彼女は2つのジャンプに大きな失敗をしましたが、そのほかでは比較的多くのGOEをもらっていますのでGOEの合計は4位ですが、実は基礎点に大きく減点があり、新GOEでは-6.09で9位に落ちてしまいます。これは回転不足の減点後の基礎点からは分からない数値です。   そして何より注目したいのは、パク・ソヨンです。 彼女プログラム基礎点は10位。しかし、ご覧のように減点少なく3位、1.1倍も3位、結果、修正後基礎点は6位に浮上。そしてGOEは1位。基礎点は少なかったものの、技術点合計は64.02で5位に食い込み、それ以上にその得点は、3位のリプニツカヤとの差は1.5もないです。 でも、最後に彼女を待ち受けていたのはジャッジ意地悪さでした。 演技構成点が55.30の10位。 ジャッジスコアー見てください。55.30って言うのは、8点台が一つもないんですよ。   確かに振りは浅いし、曲に対する気持ちがまだ積極的でない感じはしますが、それにしても誰もどの項目にも8点をつけないような演技ではなかったです。     恐らく彼女はまだ16歳。ジュニア上がりの実績の少ない選手に演技構成点なんて、余程でない限りあげない、って言う暗黙の了解があるんだと思います。見てると大体そうです。ロシアのエレーナ・ラジオノワの2013-2014グランプリファイナルの時のフリーの演技構成点も56.28でしたしね。まあ、彼女の場合は確かにまだ幼い感じで、ジュニアぁ~って感じでしたが、パク・ソヨンはそんなことないですからね。   この表で見ると、やはり、リプニツカヤは常に上位で、減点少なく、悪い中でも加点はそれなりにもらえています。競技者としてバランスよく安定していてその地力の強さを感じますね。 あと、アンナ・ポゴリラヤですね。ジャンプの回転不足もなく、技術点は1位でした。後は演技構成点ですが、逆にこっちを上げる方が難しいかも、ですね。 演技構成点のジャッジなんて、基準があってないようなものですからね。実績と雰囲気。 ちゃんとしてほしいものです。      

Sunday, March 30th, 2014 

日本男子フィギュア 最高の時

何が最高かって、成績もそうですが、男子シングルの選手の気持ちの充実ぶりです。 羽生選手 「勝った? 勝った?」 「意地です。意地です、ホントに。意地と気合です」 「追いかける楽しさがあった。絶対に勝ってやるという思いがあった」 「僕もこれ目指します」   町田選手 「すべてを出し尽くしたので、後悔はないです。いい戦いができて、本当にうれしいです」 「僕はいつも結弦選手からインスパイアされて、彼を目標に頑張ってきたので。来年は容赦なく、ぶっつぶしにいきます。これ(金メダル)目指すから」   この2人に共通するのは、勝ちたいという気持ちです。 羽生選手の意地というのは、プログラムの「ロミオとジュリエット」を完成させることへの意地とは言っていましたが、それでも、得点発表の時「勝った? 勝った?」でしたね。笑 町田選手も、20年やってきて”最高の戦い”でした、と言っています。 2人とも、最高の演技に満足ではなく、最高の戦いが出来たことに充実感を味わっているようでしたね。 「追いかける楽しさがあった。絶対に勝ってやるという思いがあった」 そういう気持ちがあったからこそ、羽生選手はあの場面で、サルコーも成功したし、危ない着氷も何とか堪え、減点少なく、多少でも加点がつく滑りが出来たんだと思います。 「勝った? 勝った?」に全て現れています。   あとは、高橋選手が続けてくれれば良いですけどね。      

Saturday, March 29th, 2014 

世界選手権女子シングルSP GOEランキング

つまり、プログラム構成は、その選手がこれをやりますから審査してください、と申し出ているものですから、自分の能力、力にあったものです。或いはそれ以上でも、練習つんできたので見てください、と言うものですから、選手それぞれの事情で色々です。 でそれが基礎点で分かるようになっていますね。 皆それぞれの能力に見合った出発点。 最終的な勝負ではこの出発点の違いがものを言いますが、それだけで終わらないのがフィギュアスケートのジャッジシステム。 実際の順位獲得点数はこれですが、 選手それぞれが練習を積んできた演技の評価がGOEで分かります。 今回は実際の得点引く基礎点で、GOEを出しました。 ただ、試合では回転不足で基礎点が減点されていますので純粋に選手が用意した基礎点とは違いますが、それもルールですから、仕方ないです。 それを踏まえて見て見ますと、 1.(2) カロリーナ・コストナー 8.65 2.(3) ユリア・リプニツカヤ 8.30 3.(1) 浅田真央 8.18 4.(4) 鈴木明子 6.21 5.(5) グレイシー・ゴールド 5.33 6.(6) アンナ・ポゴリラヤ 4.41 7.(9) マエ・ベレニス・メイテ 4.20 8.(8) ケイトリン・オズモンド 2.94 9.(10) 村上 佳菜子 2.17 10.(7) アシュリー・ワグナー 1.90 11.(13) パク・ソヨン 1.88 12.(11) ナタリー・ヴァインツィアール 1.87 13.(12) ポリーナ・エドモンズ 1.54 と言う結果になりました。 ( )は実際の順です。 ちなみに基礎点のランキングは、 1.浅田真央 34.63 2.ユリア・リプニツカヤ 32.53 3.グレイシー・ゴールド 32.24 4.カロリーナ・コストナー 31.13 5.鈴木明子 31.13 6.ポリーナ・エドモンズ 30.53 7.パク・ソヨン 30.43 8.ナタリー・ヴァインツィアール 30.33 9.ケイトリン・オズモンド 30.13 10.マエ・ベレニス・メイテ 28.90 11.アシュリー・ワグナー 28.34 12.村上 佳菜子 27.60 村上佳奈子の基礎点が低いのは、ジャンプの回転不足のせいです。 基礎点をこうしてみると、10位前後の選手でも、基礎点自体は上位の選手と3、4点しか違わない。なのに演技構成点を含めた最終的な得点となると、14、5点近くも差が付いてしまうんですね。 やはり、メダルを争うには、本番でGOEをもらえる選手にならなくては駄目と言うことでしょうか。ましてや減点なんてやってはいけませんし、ジャンプでの回転不足もメダル争うには有り得ないことでしょう。 そして勿論、少しでも基礎点を上げられるように常に能力の向上もして行かなければならないと言うことですね。 最後にジャンプのGOEは 1.カロリーナ・コストナー 3.90 2.浅田真央 3.76 3.ユリア・リプニツカヤ 2.90 4.鈴木明子 1.97 5.アンナ・ポゴリラヤ 1.9 6.マエ・ベレニス・メイテ 1.7      

Friday, March 28th, 2014