Archive for September 21st, 2011

【追悼】ザンデルリンク(3)ショスタコーヴィッチ"交響曲第5番革命"1966

ザンデルリンク、追悼特集。 今日はショスタコーヴィッチの交響曲第5番「革命」です。 今回聴いていただくのは、クルト・ザンデルリンクの生誕90年とオーケストラの創立50周年を祝うベルリン交響楽団記念ボックスからの演奏で、BOX発売当時の初出の音源です。 ザンデルリンクはこの演奏の16年後の1982年に同じベルリン交響楽団とスタジオ録音していますが、そちらは聴いたことありませんので、比較は出来ませんが、資料によりますと、それぞれの演奏時間は、今回の1966年は45:12で、1982年は50:19ですので、今回の演奏はかなり早いと言えます。 ちなみに以前アップしたムラヴィンスキーは約44分です。 【ショスタコーヴィチ/交響曲第5番ニ短調 作品47《革命》】 クルト・ザンデルリング指揮 ベルリン交響楽団 1966年10月3日 メトロポールテアター、ベルリン リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3 第1楽章 Moderato – Allegro non troppo 第2楽章 Allegretto (#15:46~) 第3楽章 Largo (#20:42~) 第4楽章 Allegro non troppo (#34:42~) なかなかの熱演でした。 ただ私の期待が大きいせいか、私的には少し残念でもあります。 まず、少々オケ全体が硬直してしまって音楽が小さく感じられます。従来のザンデルリンであれば、テンポが早くてももっと懐の深い音楽をしているはずですが、ここでは何かあせっているような感じを受けます。らしくないです。 もちろん、並みの指揮者の演奏であればなかなかの名演だとは思いますが、ザンデルリンクであればもっと・・・と言う欲が出てきてしまいます。 それと、今の話に繋がりますが、ショスタコーヴィッチはもっと陰影が欲しいです。 この演奏は端正な、ドイツ的で質実剛健な演奏といえなくもないですが、ザンデルリンクの演奏は・・的と片付けられるような演奏ではないんです。ショスタコーヴィッチの音楽には、「毒を以て毒を制す」かのごとく、奇麗事では済まされない覚悟のような気迫が欲しいんです。この点に関しても、やはり私にはザンデルリンクであればもっと・・と言う思いがしてしまいます。 もしかしたら、自らの人生に深くかかわる重要な音楽を前にした時、さすがのザンデルリンクも、冷静にはいられないのかも知れません。 亡命先での音楽活動に深くかかわり、今後の彼の人生の礎を築いたのが、レニングラード、ムラヴィンスキー、そして親交のあったショスタコーヴィッチなのですから・・ 1966年。 ザンデルリンク、54歳の演奏でした。 PC音源は、メインシステムで聴きましょう。 にほんブログ村 にほんブログ村

Wednesday, September 21st, 2011