Archive for March 27th, 2016

そして、浅田真央の “ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲” と …

その2014年の町田選手の”ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲” の6年も前にこの曲を滑っていますよね。 で、これが素晴らしい演技で… 町田選手の演技は、やっぱり大きくこの彼女の”ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲”に影響を受けています。 まず、タラソワの振り付けが素晴らしいです。 情熱的で、劇画的で、そして女性らしく… 造形美に溢れた、ポーズの数々。 そこには、タラソワの”美”の全てが、あります…   そして、次々に変化するその造形の全てを、氷上で、音楽に乗せ、完璧に、表現してみせた、浅田真央。   素晴らしいです。   真冬の凍てつく氷の湖面から、今にも飛び立ちそうな、白鳥のようで…   観てほしいです。 彼女の手のひら、指先。   一瞬たりとも、気の抜けた、お座なりな瞬間がありません。 この音楽を演じるために、その振り付け、そのポーズが表現しようとしている瞬間の感情が全て、彼女の変化するその手のひら、指先の細やかな、一つひとつに表されています。 完璧に… 本当に、完璧にです…   そして残念ながら、バンクーバー以降から現在にかけ、その彼女の完璧さは、段々と、消えていきました。 ジャンプの成功率や質の話ではなく、ね。 現在の彼女の演技には、この手のひら、指先のこの完璧な細やかさは、観ることができません。   優しく、しなやか、ではありますが、肩から腕、そして手のひら、指先にかけて、その表現は、死んでいます。 音楽の世界では良く使いますが、死んだ音。 その音死んでるよ!って、練習中、よく注意されたものです。   今の浅田選手には、そういう意味での生き生きさがありません。 その分、顔の表情で、表現しようとしているような… 多分無意識に、かな…   そんなバンクーバー以降の中でも、まだ、生き生きとした、細やかさがあった演技といえば、”愛の夢”ですかね… 年々、そういった生き生きとした、手のひら、指先のこの完璧な細やかさが見られなくなってくるにつれ、演技の、フィギュアスケート競技としての、スピードや切れが後退していくんですが、まあそれがゆったりした中でも、流れが止まらず、しっかりプログラムの世界を表現してみせてくれる、浅田選手の個性、魅力になってくるんですが、2011年の四大陸選手権の演技は、そんな魅力一杯の演技でした。  、 ニコルの振り付けもこの頃は、悪くないです。笑 振り付けを少々変更したこのバージョンもいいですね…   もう世界選手権です。 やっぱり、一番の注目は、浅田選手です。 彼女には、とにかく、音楽と振り付けに集中してほしいです。 それらを通して何かを表現しようとする必要は、ありません。 とにかく、与えられた、振りを、体全体に感じながら、ただただ滑って欲しい。   そう思います。   頑張って。      

Sunday, March 27th, 2016