そして、浅田真央の “ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲” と …

その2014年の町田選手の”ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲” の6年も前にこの曲を滑っていますよね。

で、これが素晴らしい演技で…

町田選手の演技は、やっぱり大きくこの彼女の”ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲”に影響を受けています。

まず、タラソワの振り付けが素晴らしいです。
情熱的で、劇画的で、そして女性らしく…

造形美に溢れた、ポーズの数々。

そこには、タラソワの”美”の全てが、あります…

 
そして、次々に変化するその造形の全てを、氷上で、音楽に乗せ、完璧に、表現してみせた、浅田真央。

 

素晴らしいです。

 
真冬の凍てつく氷の湖面から、今にも飛び立ちそうな、白鳥のようで…

 

観てほしいです。

彼女の手のひら、指先。

 
一瞬たりとも、気の抜けた、お座なりな瞬間がありません。

この音楽を演じるために、その振り付け、そのポーズが表現しようとしている瞬間の感情が全て、彼女の変化するその手のひら、指先の細やかな、一つひとつに表されています。

完璧に…

本当に、完璧にです…

 

そして残念ながら、バンクーバー以降から現在にかけ、その彼女の完璧さは、段々と、消えていきました。
ジャンプの成功率や質の話ではなく、ね。

現在の彼女の演技には、この手のひら、指先のこの完璧な細やかさは、観ることができません。

 

優しく、しなやか、ではありますが、肩から腕、そして手のひら、指先にかけて、その表現は、死んでいます。

音楽の世界では良く使いますが、死んだ音。
その音死んでるよ!って、練習中、よく注意されたものです。

 
今の浅田選手には、そういう意味での生き生きさがありません。
その分、顔の表情で、表現しようとしているような…
多分無意識に、かな…

 

そんなバンクーバー以降の中でも、まだ、生き生きとした、細やかさがあった演技といえば、”愛の夢”ですかね…

年々、そういった生き生きとした、手のひら、指先のこの完璧な細やかさが見られなくなってくるにつれ、演技の、フィギュアスケート競技としての、スピードや切れが後退していくんですが、まあそれがゆったりした中でも、流れが止まらず、しっかりプログラムの世界を表現してみせてくれる、浅田選手の個性、魅力になってくるんですが、2011年の四大陸選手権の演技は、そんな魅力一杯の演技でした。

 、
ニコルの振り付けもこの頃は、悪くないです。笑
振り付けを少々変更したこのバージョンもいいですね…

 

もう世界選手権です。

やっぱり、一番の注目は、浅田選手です。

彼女には、とにかく、音楽と振り付けに集中してほしいです。
それらを通して何かを表現しようとする必要は、ありません。

とにかく、与えられた、振りを、体全体に感じながら、ただただ滑って欲しい。

 

そう思います。

 

頑張って。

 

 

 

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7 Comments

  1. mike says:

    こんにちは

    素晴らしい記事ありがとうございます。泣けます笑

    その後、仮面や鐘などタラソワの作品は詰め込み過ぎ、曲が難しすぎと、
    ノクターンのような可憐な妖精真央のイメージとは違うと、
    ファンからもかなり叩かれましたよね。。。
    真央の良さを殺している、タラソワから離れた方がいいと。
    しかし、今となっては彼女の代表作〔歴史に残る名作と言ってもいいですね!〕、
    となりました。
    本当にタラソワに出会って、諦めないで演じ続けて、乗り越えてきてよかった。
    オリンピック金メダルは取れなかったけど、それ以上の価値がある、歴史に残る選手になれた。
    真央ファンとして、タラソワには本当に本当に感謝でいっぱいです。

    確かに今とあの頃の真央ちゃんの演技は違う。
    10代特有の瑞々しいパワー、少年のような細い手足の美しい動き、ただスケートが上手くなりたい、
    勝ちたいと思う純粋な気持ち、、、
    あの頃が眩しすぎて淋しい気持ちも確かにあります。
    でも、私はソチシーズン、その前シーズンの真央ちゃんもとても好きなのです。
    やっとジャンプが安定してきて、大人の体になって、いろんな事がわかってきて、、、
    さぁこれから‼︎という感じが。

    だから今の真央ちゃんだってきっと出来るはず!
    世界選手権では、結果よりも、『浅田真央の演技』が見たいです。
    ブログ主様を唸らせるような(笑)‼︎‼︎

    きっと出来るよ、真央ちゃん

  2. nao says:

    初めまして。

    バンクーバー・スリーシーズン?ごろ前からの
    真央ファンです^^
    前々からブログは拝見させていただいておりました。
    まおふぁんには胸の痛いブログでしたが、
    ついついクリックして見てしまっていました。(こわいものみたさ?
    今回も・・ つい・・

    世界選手権前に素敵な記事ありがとうございます。
    じつは、わたし、ぼーやんくんも・・好きなんですよねw

  3. gutsy says:

    mikeさん、

    こんにちは。
    またタラソワには、浅田選手がジャンプのこととか気にしてる暇のないような、忙しい?振り付けをして欲しいです。笑 そうすれば、彼女、普通にジャンプは跳べます。

    私も、今の浅田真央を、しっかり見てあげなきゃ、ですね。

  4. gutsy says:

    naoさん、

    こんにちは。
    いつも来ていただいているようで、ありがとうございます。
    真央ファンでボーヤン・ファンと言うことで、重ね重ね、済みません…
    ま、でも、浅田選手を応援しているのは、一緒ですよ、ね…?
    こう見えても。笑

    とりあえずボーヤン君は、あれですが…、浅田選手のいい演技、期待しましょう!

  5. mike says:

    ラベンダーの曲の事だったので、ちょっと意見を伺いたいんですけど、
    どうして同じ曲ばかりみんな使い回すんですかね?いつも不思議に思っているんです。
    クラシック、映画音楽など、まだ使われていなくて合いそうな名曲まだまだたくさんあるのに‼︎
    もっと色々な曲を使って欲しい!!
    例えばピアコンとかオペラ座とか火の鳥とかシェヘラとか、言い出したらキリないですけど、
    この辺はまぁド定番で、プロが確立されていて、戦略であえてやってくるってのは
    まぁわかるきがするんですけど、、、〈でも百歩譲ってです笑〉

    ラベンダーって真央ちゃんが最初ですよね?(違っていたらすみません。私が知ってる限りは〕
    その後ロシア女子が使ったかな?
    でもこのようなマイナー曲で、前の選手のイメージが強くついている曲わざわざ使わなくても
    いいのにっていつも思うんです。バラ1番とかも。
    別に真央ちゃんに限った話ではなくて、決してやって欲しくないとかじゃなくて。

    フィギュア見てていつも不思議に思う事の1つなんです。
    もっと色々見たくないですか?!

  6. gutsy says:

    mikeさん、

    そうですよねぇ~。
    個人的にはラフマのピアコンの2番は、ちょっと、もういいんじゃない?って感じです。笑

    同じ曲をやりたがるのはやっぱり、ジャッジに受け入れやすいからなのかなって思います。
    一度ジャッジが聴いて知っていれば、同じ演技しても、それだけで、点を多く入れそうですよね?あの連中なら。笑 
    逆に、知らなかったり、競技で初披露の曲の場合、それだけで、その曲の何を、どう評価すればよいやら、連中には分からない。
    曲の中の評価すべきポイントが見つけられない。
    だから、PCSで評価しようがない。

    バンクーバーの「鐘」がいい例ですね。この「鐘」という曲の理解が出来ていなければ、浅田選手の演んじた「鐘」の何が凄かったのか、解るはずないですから。笑

    もしかしたら、コーチ、選手間に、新曲は点が入らないって、通説があるのかもしれませんね…

    あとは、PCSが高いっていう実績のある曲を選んでいるか。
    選手に先人の演技より上を行く自信があるか。

    かな…

  7. mike says:

    ご意見ありがとうございます。

    なるほど、、、ここでもジャッジが足引っ張っている可能性があるのですね。
    でも選手やコーチ達、難解じゃなくジャッジでもわかるような曲たくさんありますから〜
    たくさんいいプロ見せて見せて欲しいです‼︎

    鐘は今度女子シングルでは使われてないかも知れませんね。いろんな意味で。

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