Archive for February 22nd, 2014

浅田真央にとってのオリンピックって…

彼女の試合後のインタビュー、一問一答などでの発言を聞くと、この子何を勘違いしているんだろう、と思いました。   まずは、前日の異常な滑りだったSP後、非常に心配されていた中で、最悪の事態を回避し、何とか挽回をしたことにほっとするとともに、ここに来てようやく3Aを減点なく跳んだことは良かったと思います。それは彼女がこれまで、人一倍練習を重ね努力していたことが実った、ことを意味します。 しっかり、体が覚えていた。 その滑りは、前日のSPとは打って変わって「まとも」な滑りでした。 そう、まとも、通常やるべき状態に戻った、滑りでした。 出来としては、驚くほどのものではありません。 142.71という点数も、構成からすると当たり前のもので、ジャンプなどは加点が少なく評価されていません。しかも、プログラムコンポーネンツもいつもどおり伸び悩んでおり、69.68、平均8.71。ジャッジスコアー見ていただければ分かりますが、9点台がありません。これは、FP上位5人の中で4番目で、5位のグレイシー・ゴールドだって68.33、平均約8.54。FPでは惜しくも3Loと3Sを失敗して6位だったリプニツカヤは70.03、平均約8.76。 今回やった3F-3Loも3Loが回転不足で、基礎点10.4のところ8.9になっています。 結局、今回彼女がやっと140点代に乗せることが出来たのは、3Aが回転不足にならず且つ減点されなかったことと、3-3を入れたことでいつもの回転不足でも基礎点の高さに助けられたことによるもので、滑りそのものはジャンプも含め、特段見るべきものではありませんでした。 にもかかわらず、日本中が金メダルでも取ったかのように大騒ぎし、金メダルどころか、ましてやメダルどころか、6位に終わったこの選手を褒め称えています。笑 まあ、あのSPの後ですから、見ているほうはフリーは大丈夫か…と心配してましたから、私も、フリーも駄目じゃないかと皆が思う中で、持ちこたえてくれ、しかも3Aも解禁以来初めてまともに降りたわけですから、周りが大喜びするのは、まあ、仕方ないです。気持ちは分かります。 で、問題は、本人も一緒になって「良かった、良かった」とすっきりしていることです。あたかもSPなんて何もなかったかのごとく自分を褒め称えています。 自分がどんな位置にあって、その中で今回のオリンピックで自分が何を期待され、結果自分は試合で何をしたのか。 日本代表として。 しかも、金メダルを期待されている中で。 オリンピックが他の競技会と違うのは、国を代表して臨む大会だからです。国同士の競い合いだからです。だから応援や歓声も普段とは違う、規模が大きく強烈で、だから選手たちはオリンピックは特別、というんです。日頃国なんか背負ってませんからね。 これは否応なしであって、仕方ないことなんです。 彼女の試合後の話の中には、こういったオリンピック出場者として前提となる厳しさが感じられません。 勿論、「メダルと言う形では、恩返しできなかった」「結果としては良くなかったが」とは言っていますが、「自分がやろうとしていたことが出来て、バンクーバーのリベンジが出来て良かった」という気持ちで一杯のようで、6位に終わったという結果に対する競技者としての反省が微塵も感じられません。 私は演技の出来は良いんです。メダルが取れなくてもいいんです。 でも、その結果に終わってしまったことにしっかり向き合っているか、それについてどう考えるのか、自分自身の不甲斐なさ(そもそも、この結果に不甲斐いと感じているのかどうか…) に正面に向き合っているのかどうか。 彼女の言葉には、この結果から、このオリンピックと言う舞台で、大失敗をしたことから逃げたい、よく頑張った「真央ちゃん」でいたい、そういう思いが伝わってきて、今の彼女は非常に醜いです。 私は非常に不愉快で気分が悪いです。 高橋選手は怪我で万全ではないから仕方ないのに、このオリンピックの結果に不甲斐なさを感じているのが伝わってくるのとは雲泥の差です。 ジャンプの高梨沙羅選手は、シーズン敵なしでほぼ金メダルは手中にあると世界中の人たちが思っていたのではないでしょうか。まあ、ソチのジャンプ台への対応でどうかな、と言う向きもありましたが、金メダルとって当たり前、選手間でもその位の感覚はあったかもしれません。 にもかかわらず、彼女はメダルすら取れなかった。 神様はなんと惨いことをするのだろう、と思ったものです。 高梨選手のその直後の様子は、皆さん知っていると思いますが、「ごめんなさい」っていっていたようですね… 土産も買わず帰国したそうです。日頃から人一倍先輩やら周りの人たちへの感謝を口にしていた彼女なので、本当に可哀想でなりません。でも、これで彼女はオリンピックで勝つということ、負けると言うことの重さを知ったはずで、次季オリンピックでは一周りも二周りも大きくなっていることでしょうね。 それにひきかえ浅田真央の馬鹿さと言ったら… 幼稚で稚拙。 結局、この娘、「真央ちゃん」から成長していなかったということです。 ジャッジスコアーを見てください。 上位の選手は皆ジャンプに加点をもらっています。つまり、質の良いハイレベルのジャンプをしてるんです。浅田真央は、競技者であれば人生をかけて拘るメダル、順位、出来そっちのけで、自分がやりたかったジャンプ全部飛んだぁ~、って言って喜んでいますが、オリンピックでは上位は皆レベルの高いところで技を競い合い、失敗など一つも許されないぎりぎりの中で「戦っている」んですよ。 リプニツカヤ選手は私の予想通り?!若さからか、失敗してしまいましたが、彼女の落胆ぶりから、国の期待、皆の期待を一身に感じ、オリンピックの重圧を正面から感じ取っていたんだなあ、と思います。それでも彼女は200.57の5位でした。フリーは6位でしたが、135.34というのは、今季浅田真央の精一杯のフリーの得点ですよね。 浅田真央はこのオリンピックで、あたかもショートプログラムなんかなかったのようにフリーでの自分の演技を賞賛していますが、そのフリーの演技にしたってご覧の惨状。そういった現実に向き合えず、逃げている。多分無意識に。 恐らく選手の中には、浅田真央が3A跳ぼうがいくつ3回転跳ぼうが、その質の低さから評価していない人多いような気がします。勿論それが出来るということはすごいことなので質は別にして賞賛している人はいます。しかし、じゃあ、それ以外のプログラムコンポーネンツはどうかと言えば、これも点が伸びていません。実際今季の彼女の演技は見ていて詰らない。型にはまっていて、プログラムへの即興性がない。だから振りが本来持つリアルな熱気と言うものが感じられません。ジャッジはよく見ていると思います。ただ、金メダルのソトニコワの演技はそんなに良いとは思いませんが… 浅田真央には、もう少し時間が経ってきてからでも自分の愚かさに気がついてくれることを望んでいますが、彼女にとってオリンピックってなんだったんだろうか、と思います。出て当たり前。で、後は自分がやりたいことをやれれば勝ち負けなんて興味ない。ショートでぜんぜん駄目でも、フリーでやりたいことできたからオッケー。笑 もしかしたら昔からそうだったのかもしれません。バンクーバーはタラソワやプログラムに引っ張ってもらっていただけでね。   つくづく思いました。   勝ち負けに拘らない、拘れないアスリートほど食えないものはない。   そして、 そんな奴オリンピックに要らない。 他の選手に失礼なだけ。   で、そんな選手を褒め称えるこどもの国ニッポン。   恥ずかしい…        

Saturday, February 22nd, 2014