Archive for December, 2011

ミュンシュのサン=サーンス "交響曲第3番『オルガン付き』"

またまた、ご無沙汰してしまいました。 今日はミュンシュのサンサーンス「オルガン付き」を聴きましょう。 交響曲第3番ですね。 サンサーンスの交響曲は第3番までですが、じゃあ交響曲は3つかと思いきや、実は若い頃に創ったり未完だったりしたのを含めると合計7つ書いています。 ただこの3番が1886年、51歳の頃の作品であるのと比べると、そのほかは全て10.20代の頃のものですから、実質この3番が唯一の交響曲と言っても良いでしょう。 サンサーンスは、私的には、卒が無く、上手い、でも可もなく不可もなくといった印象があります。 私の尊敬するラヴェル先生も確かサンサーンスのことを「つまらぬ曲を書く奴」と言っていたと記憶しています。笑 この交響曲が作曲された1886年はラヴェル先生11歳。親子程の年の差があるとはいえ、二人の曲を聴き比べてみるとその作風に年の差以上に「時代」を感じますし、ラヴェル先生の才能が如何にぬきんでていたかが分かります。 とは言え、華やかで、分かりやすく、飽きの来ない名曲です。 【サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調 Op.78『オルガン付き』】 ベルイ・ザムコヒアン(オルガン) バーナード・ジゲラ&レオ・リトウィン(ピアノ) ボストン交響楽団 シャルル・ミュンシュ(指揮) 録音:1959年4月5日、6日、ボストン、シンフォニー・ホール リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3 【収録曲】 1.第1楽章(前半)Adagio – Allegro moderato 2.第1楽章(後半)Poco adagio 3.第2楽章(前半)Allegro moderato?Presto 4.第2楽章(後半)Maestoso?Allegro 使用したCDは、XRCD-SHMですので、全く問題ありません。 1959年の録音とは思えない、素晴らしいアナログサウンドです。 演奏は、もっと派手で面白い演奏は他にもあろうかと思いますが、構成力がしっかりし、且つ抜群の推進力のある演奏は、永年この曲のリファレンスとして君臨してきた演奏だけのことはあります。 ただ、一箇所気に入らないところがあります。 後半33:21からのテンポです。 例えばアンセルメなんかはここから速くなって、クライマックス突入の合図のような感じでこの瞬間盛り上がってくるのですが、ミュンシュはテンポを維持してしまい、盛り上がりに欠けます。 で、スコアーを確認しました。 スコアーでは、28:49から「2分音符=92」で、33:21からは「2分音符=138」になっています。 33:21からは拍子が変わっていますが、同じ2分音符でのテンポが速くなっていますので、やはりここからは若干速く演奏するのが正しいのかと思います。 ただ、このクライマックスの中、スコアーではその後「2分音符=138」から「2分音符=100」にテンポを落とす指示になっていますが、ミュンシュは33:21にテンポを上げなかった分、必要以上にテンポを落とさず、逆にアッチェル気味に、凝縮されたエネルギーをフィナーレに向けて爆発させています。 […]

Saturday, December 17th, 2011 

サンソン・フランソワ&パリ音楽院管 "ラヴェルのピアノ協奏曲"他

今日は私の尊敬するラヴェル先生の、これまた20世紀初頭最高のピアノ協奏曲を聴きます。 演奏は、これまた最高のコンビ。 サンソン・フランソワのピアノ、クリュイタンス・パリ音楽院管の演奏。 もう、この演奏でラヴェルのピアノ協奏曲はいらないとさえ思います。 カップリングの「左手のためのピアノ協奏曲」も文句の付けようがありません。 1934年のパリ音楽院管弦楽団→ 第2楽章のオーボエ、フルートがとても綺麗な曲です。 また、第3楽章のリズムにゴジラのテーマが出てくることでも有名ですね。笑 【ラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調&左手のためのピアノ協奏曲】 サンソン・フランソワ(Pf) アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団 (録音:1959年) リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3 使用したCD↓ 【曲目】 <ピアノ協奏曲ト長調>  1.第1楽章アレグラメンテ 2.第2楽章アダージョ・アッサイ 3.第3楽章プレスト <左手のためのピアノ協奏曲> 4.レント 5.アレグロ 6.レント この曲は、オーケストレーションがそれほど厚くは書かれていないので、指揮者、オケ、ソリスト全ての力が伴わないと、スカスカの演奏になってしまいます。 私はこの演奏を最初に聴いていしまったせいか、他の演奏ではほとんど満足できない身体になってしまいました・・ たまに、デュトワなんかがN響振っているのを聴きますが、もう危うい演奏でハラハラしてしまいます。笑 第2楽章は3拍子になっていますが、旋律と微妙にずれているんですよ。 単にズンチャッチャではないんです。 スコアーを何回見てもなんでこんな風に書けるんだろうと、単純な箇所だけ不思議でなりません。 あと、音はどうですか? ジャズの方で書いたことを転記しますが、 リッピングは、少しずつ音質改善しています。 AVIファイルからFLVファイルに変換する際、音声をmp3にエンコードするわけですが、これまではLAME MP3を使っていたんですが、それをFFmpegに変更しまして、それにより音声部分の最大ビットレートが620Kbpsまで設定できます。 ニコニコ動画に投稿するには、映像を含めた最終ファイルサイズを100MB以内に抑える必要があるわけですが、実際、最終FLVファイルサイズに大きく影響するのは映像の方で、映像を極力画質を落としファイルサイズを小さくすることが必要です。 そのためAVIファイル作成の時点で、ファイルサイズを600MB程度にしないとどうやってもFLVにした時に100MBを超えてしまうようなので、画像はあまり良質のものを使わず、且つ収録時間40分前後に抑える必要があることが分かりました。 […]

Friday, December 9th, 2011 

ショルティ・ウィーンフィルの "ワーグナー管弦楽曲集"

今日はワーグナーを聴きます。 ↑これはバイロイト音楽祭2002のニュルンベルクのマイスタージンガー 少し前まで、ワーグナーと言ったら決まってこのショルティ・ウィーンフィルの曲集を聴いていました。 ショルティー・ウィーンフィルのワーグナーと言うと、録音史上初の『リング』全曲盤として有名な楽劇「ニーベルングの指環」全曲盤を思い出されますが、今日聴く演奏も1961~66年のものが中心ですから、この一大プロジェクトに望むショルティー、ウィーンフィルをはじめプロデューサーのジョン・カルショーの気合いの入れ具合が感じられる大変熱のこもった完成度の高い演奏となっています。 左はそのリング全曲版の録音風景。右はショルティとカルショー。収録中、床ノイズを避けるため運動靴をはいている。(ESOTERICのHPより)     リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3   【ショルティ・ウィーンフィルの”ワーグナー管弦楽曲集”Vol.1 】 ゲオルグ・ショルティ指揮 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 ウィーン楽友協会合唱団 1961、62年、ウィーン、デッカ録音 【曲目】 1.歌劇「リエンツィ」序曲(1962年) 2.歌劇「さまよえるオランダ人」序曲(1962年) 3.楽劇「トリスタンとイゾルデ」~第1幕への前奏曲(1961年) 4.歌劇「タンホイザー」序曲(1962年) 5.歌劇「タンホイザー」~バッカナール(1962年) 【ショルティ・ウィーンフィルの”ワーグナー管弦楽曲集” Vol.2】ゲオルグ・ショルティ指揮 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 ウィーン国立歌劇場合唱団 1965~87年、ウィーン、デッカ録音 【曲目】 1.歌劇「ローエングリン」~第1幕への前奏曲(1987年) 2.ジークフリート牧歌(1966年) 3.楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~第1幕への前奏曲と讃歌(1976年) 4.舞台神聖祭典劇「パルジファル」~第1幕への前奏曲(1973年) 5.楽劇「神々のたそがれ」~ジークフリートの葬送行進曲(1965年) ウィーンフィルらしからぬ野蛮な演奏はショルティのなせる業でしょうか・・ とにかく、タンホイザーが凄い・・ しびれました。 ★PC音源はメインシステムで聴きましょう。 ★ランキングにご協力いただけると嬉しいです。 […]

Wednesday, December 7th, 2011