Archive for May 2nd, 2013

DSD ってほんとに良い音なの? 1ビットって何?

デジタルアンプについてなかなか進んでいませんが、自分の中ではほとんど結論が出ていまして、これまで有難くも拙文を読んでくださった方なら、デジタルアンプについてどんなことをこれから書くかは大体察していただいているんだろうなと想像しておりますが、これまでデジタルアンプについて見て来て、結局何が問題か。まだ増幅部について見ていませんが、何より、入力信号をPWMで1bit方式の信号にしてしまった。このことが一番の問題と言うことが確認できました。で、前回もお話しましたが、SACDも1bit。これも個人的には気に入らない音。このSACDを知るとは結局DSDを知らなければなりませんが、とりあえず、私が説明するより本家に説明いただいたほうが良いですので、Super Aidio Cd のホームページに簡潔で分かりやすい記事がありましたので、抜粋します。   — Super Aidio Cd ホームページより抜粋 —– DSD (Direct Stream Digital) 「スーパーオーディオCDに採用されたDirect Stream Digital(DSD)方式は従来のPulse Code Modulation(PCM)方式とは全く異なる音声信号の大小を1ビットのデジタルパルスの密度(濃淡)で表現する方式です。(図1)  DSDの最大の特長は、回路構成がとてもシンプルに実現できること。最近のデジタルレコーディングではアナログ信号をデジタル信号に変換するところに、オーバーサンプリングA/Dコンバーターが使われています。このA/Dコンバーターの最初の部分ではアナログ信号が1ビットのデジタル信号に変換されます。  CDなどに記録する為には更にデシメーション処理を行ってPCM信号を生成しなければなりません。 従来のPCM方式では、その直後に、マルチビットのPCM信号に変換する為の間引き処理が行われます。  同様に再生時にもPCM方式では、補間データの作成がデジタルフィルターで行われ更に、1ビット信号に戻すデルタ・シグマモジュレーターを通します。 対してDSD方式では、A/D変換された1ビットの信号をそのまま記録。再生も極端に言えばアナログローパスフィルターを通すだけのシンプルなシステムで行えます。このようなシステムを実現したことで100kHzをカバーする再生周波数範囲と可聴帯域内120dB以上のダイナミックレンジを確保。「原音」にきわめて近い録音・再生を実現しました。」 説明にもありますが、DSDとは「音声信号の大小を1ビットのデジタルパルスの密度(濃淡)で表現する方式」、つまり、前回も説明したパルス密度変調 (PDM)方式ですね。 上の図1を見てください。図としては分かりやすいですね。アナログ波形が上に振幅するにつれ電圧が上がるかと思いますが、その値を表現するのに、ご覧のように小さなパルスを多く発生させています。パルスが下に振幅するにつれ電圧が下がる。そうすると、パルスも少なくなっていく。ただ、これだけでは何のことか良く分かりません。この1bitって何?ですよね。 ここで訂正しなければなりません。 前回、 「PWMを説明する中で、PWMが入力信号のエネルギー変化をパルスの幅で表現したのと同じように、DSDのPDMはそれをパルスの数、密度で表現したので基本は同じ。PCMが入力信号のエネルギーを瞬間に一発で数値で表したが、1bitはそのエネルギーをパルスの持続、集合で表した。つまり、瞬間のエネルギーを分割で表現した」と言うようなことを書きましたが、これは間違いです。 PWMは未だに理解できていませんが、DSDは多分大丈夫、かな…    DSDは上の説明だけではその実態は分かりませんね。 DSDとは、つまり1bitオーディオのことになるかと思いますが、1bitについては、もう本当に今更私が言うまでもなく、ΔΣ変調(デルタ・シグマへんちょう)を応用した「高速標本化1ビット符号化」方式のことで、昔からシャープがデジタルアンプ出した時に言ってましたよね。私も知ってはいましたが、それはシャープの言う独自の1bit方式なのかと思っていまして… これだから無知は困りますね。   これは1bitDAコンバータに使われている回路で、Δは引き算、Σは足し算を意味するそうです。下はその回路図。 もう詳しくは説明できませんので、この図が掲載されていたサイトから抜粋です。 ※Vref(Reference Voltage)とは基準電圧のことのようです。 「アナログ信号Vaが入力端子から減算回路に入力されます。減算回路のもう一つの入力信号Voの値はVref か –Vref のいずれかですが、最初はVref だとします。すると減算の結果はVa-Vref (=Δ)となり、これが加算回路に入力されます。実は、Vrefはアナログ入力値の最大値か、それよりも大きな値です。したがって、Δはマイナスの値となります。 加算回路の初期値は 0Vであると仮定しますと、加算の結果は0+Δ=Δとなります。 この値は量子化回路に取り込まれ、量子化回路の基準電圧と比較されます。ここで、基準電圧を 0V とします。量子化回路の出力は、入力が0Vより小さい値のときは0、大きいときは1となります。今の場合、量子化回路の入力値はΔ(マイナスの値)ですので量子化回路の出力は0となります。ここまでが、1つのクロック期間に行われます。」 解ったようで全く解りませんが、よくある説明ですと、早い話、この回路は、 「信号が入力してきたら過去の信号と比較し過去の信号より電圧が高ければ1、同じなら0、低ければ-1と出力し、この繰り返しによりアナログ信号の上下の動きを再現しようとしたもの」 と大まかに解釈しても一応間違いないようです。ただ、本当はそう単純な話ではないようですが、もうこの際無視しましょう。 ですから、急激な上昇変化の時は1が続き、つまりはパルスの発生が頻繁に起こり、波形が下降し続ければその逆です。 何故、この1ビット方式が良くないのか? 1.理屈ではなく、この方式で収録された音楽がどれもつまらなく聴こえるからです。 CDで感じていた感動が全く得られない。 […]

Thursday, May 2nd, 2013