Archive for June 10th, 2011

ナット・キング・コールの"After Midnight"~再生マニアの憂鬱~

今日は、前回に引き続き、ジャズボーカルをお聴きください。 ナット・キング・コールの「After Midnight」です。 こう暑いと、やっぱりジャズ、それもボーカルが聴きたくなりませんか? そう思いまして、それもさわやかな系のもの、とういうことで、ナット・キング・コールを選びました。 ナット・キング・コール=さわやか系??? 実際、レコーディングされたのも8月頃のようですし・・ 今回お聴きいただくCD、紙ジャケのものなんですが、これがどうも上手く鳴らなくて、あまり好きなCDではなかったんですよね。 どうも重心が高いと言うか、ナット・キング・コールの声が腹から出てこないんですよね・・ どうも肺、或いは喉から上って感じで・・ で、音圧も今ひとつ来ないし・・ 日本盤ですので、マスタリングが原因でもあるでしょうが・・ このおかげで、一連の紙ジャケは買わなくなりました。 そんなこんなで、今回も色々試行錯誤しておりまして、やはり、あともう一歩の感じで・・・ん-そうですね・・ 前回のヘレンはお腹から、全身で歌っているのが分かりましたよね。クラシックの歌手の声もそう言うのをしっかり再生するように気をつけているのですが、ナット・キング・コールのこのCDは、今回もそういった音がなかなか出なかったんです。 で、CDのライナーを眺めていたら、ナット・キング・コール(Vo、p)とありまして・・・?!あ、そう言えば彼はピアニストだからピアノも弾いているんだなと。他にピアニストはいないようですから、彼は弾き語りなんですね!! そう、ピアノの前に座って歌っているんです。 これで、全て合点がいきました。 だって、座っていたら確実に立っている時と力の入り具合は違いますからね。 地に足を付けてしっかり全身を支えて歌うのと、座って、しかもピアノのペダルを操作しながらですから、片足は地面についてはいるものの、体を支えるなんて機能は果たせませんよね。 勿論両腕は鍵盤弾くのに忙しいですから、歌うには身体は確実に不安定です。 慣れているとはいえ、お腹から声は出にくいでしょうね。 歌っているときはマイクに向かって歌って、ピアノの時は鍵盤を見て、っていうあの感じ。 そんな彼のレコーディング姿を想像しながら聴いて見てください。 そして、実際にその光景が皆さんの目の前に、心の中に広がりましたら、嬉しいです。 【NAT KING COLE AMD HIS TRIO / AFTER MIDNIGHT】 1956/8/15 – 1956/ 9/24 CAPITOL NAT KING COLE (Vo,p) JOHN COLLINS (g) SHARLIE HARRIS (bs) LEE YOUNG (ds) WILLIE SMITH (as) HARRY EDISON (tp) […]

Friday, June 10th, 2011