ナット・キング・コールの"After Midnight"~再生マニアの憂鬱~
今日は、前回に引き続き、ジャズボーカルをお聴きください。
ナット・キング・コールの「After Midnight」です。
こう暑いと、やっぱりジャズ、それもボーカルが聴きたくなりませんか?
そう思いまして、それもさわやかな系のもの、とういうことで、ナット・キング・コールを選びました。
ナット・キング・コール=さわやか系???
実際、レコーディングされたのも8月頃のようですし・・
今回お聴きいただくCD、紙ジャケのものなんですが、これがどうも上手く鳴らなくて、あまり好きなCDではなかったんですよね。
どうも重心が高いと言うか、ナット・キング・コールの声が腹から出てこないんですよね・・ どうも肺、或いは喉から上って感じで・・
で、音圧も今ひとつ来ないし・・
日本盤ですので、マスタリングが原因でもあるでしょうが・・
このおかげで、一連の紙ジャケは買わなくなりました。
そんなこんなで、今回も色々試行錯誤しておりまして、やはり、あともう一歩の感じで・・・ん-そうですね・・ 前回のヘレンはお腹から、全身で歌っているのが分かりましたよね。クラシックの歌手の声もそう言うのをしっかり再生するように気をつけているのですが、ナット・キング・コールのこのCDは、今回もそういった音がなかなか出なかったんです。
で、CDのライナーを眺めていたら、ナット・キング・コール(Vo、p)とありまして・・・?!あ、そう言えば彼はピアニストだからピアノも弾いているんだなと。他にピアニストはいないようですから、彼は弾き語りなんですね!!
そう、ピアノの前に座って歌っているんです。
これで、全て合点がいきました。
だって、座っていたら確実に立っている時と力の入り具合は違いますからね。
地に足を付けてしっかり全身を支えて歌うのと、座って、しかもピアノのペダルを操作しながらですから、片足は地面についてはいるものの、体を支えるなんて機能は果たせませんよね。
勿論両腕は鍵盤弾くのに忙しいですから、歌うには身体は確実に不安定です。
慣れているとはいえ、お腹から声は出にくいでしょうね。
歌っているときはマイクに向かって歌って、ピアノの時は鍵盤を見て、っていうあの感じ。
そんな彼のレコーディング姿を想像しながら聴いて見てください。
そして、実際にその光景が皆さんの目の前に、心の中に広がりましたら、嬉しいです。
【NAT KING COLE AMD HIS TRIO / AFTER MIDNIGHT】
1956/8/15 – 1956/ 9/24 CAPITOL
NAT KING COLE (Vo,p)
JOHN COLLINS (g)
SHARLIE HARRIS (bs)
LEE YOUNG (ds)
WILLIE SMITH (as)
HARRY EDISON (tp)
STUFF SMITH (vln)
JUAN TIZOL (vln)
リッピングドライブ:PHILIPS CDD4801/31
リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor
PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz
AVI作成ソフト:AVIMAKER
FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder
音声はMP3です。
1 “Just You, Just Me”
2 Sweet Lorraine
3 Sometimes I’m Happy
4 Caravan
5 It’s Only A Paper Moon
6 You’re Looking At Me
7 “Lonely One, The”
8 Don’t Let It Go To Your Head
9 I Know That You Know
10 Blame It On My Youth
11 When I Grow Too Old To Dream
12 “Route 66, (Get Your Kicks On)”
13 I Was A Little Too Lonely (And You Were A Little Too Late)
14 You Can Depend On Me
15 What Is There To Say
16 Two Loves Have I
17 Candy
18 You’re Looking At Me – (Alternate Take)
いかがでしたか?
暑い夜長、
彼のボーカルはいいですね・・
でも、ナット・キング・コールを聴く時は、皆さんはくれぐれも、私のように、あーでもない、こーでもないと聴くようなマネはしないでくださいね。笑
彼が立っていようが座っていようが、彼の洒落た楽しい音楽を聴くには何の意味もありませんので。
私だって、こんな調整、好きでやっているわけではありません・・・ もう、習性なんです・・
で、今こうして聴いていますと、演奏は以外にシビアに本格的にジャズをやっている感じがしますね。
彼のまじめさが出ています。
あー、でも、やっぱりナット・キング・コールは、もっと気楽に聴きましょう-!。
ホント、再生マニアのこの習性、憂鬱になります。
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