Archive for May 26th, 2011

【マーラー没後100年記念 第7弾】バーンスタイン・ニューヨークフィルの3番

今日からまたマーラー特集に戻ります。 宜しくお願いします。笑 私の中では、マーラーの交響曲は1番から5番を前期、それ以降を後期と勝手に考えているので、本当でしたら、「一関ベイシーのリファレンスレコードを聴く」シリーズはこの3番をやってから始めるべきでしたが、さすがに2番の後3番へは辛かったので笑、少々フライングして寄り道したのでした。 さて、その3番ですが、ご存知のとおり、マーラーの交響曲中、一番長い演奏時間です。 今日お聴きいただく、バーンスタインの演奏も1時間45分掛かります。 まったく!もっと簡潔に音楽書けないのかねえっ!といつも思います。笑 まあ、でも良かったですよ、当初彼の構想としては7楽章だったらしいので、それよりはねえ・・ この曲には彼らしく標題がつけられていまして、曲構成は次のようなものだそうです。 第一部 序奏 「牧神(パン)が目覚める」 第1楽章 「夏が行進してくる(バッカスの行進)」 第二部 第2楽章 「野原の花々が私に語ること」 第3楽章 「森の動物たちが私に語ること」 第4楽章 「夜が私に語ること」 第5楽章 「天使たちが私に語ること 第6楽章 「愛が私に語ること」 最初に序奏というものがありますが、実際は第1楽章のみです。 第1楽章だけで約35分掛かりますし、最終楽章は25分です。 私的には特に最終楽章がちょっと・・・ です。 この楽章は、弦楽合奏で静かに安らぎを持って美しい旋律が変奏的に奏でられるのですが、それがある一定のパターン構成を繰り返して、最後にコーダに入ってフィナーレなのですが、その繰り返しが同じつくりで、今ひとつ工夫が足らないんです。 同じことを繰り返し、次第に盛り上がってクライマックスへ、という狙いは分かるのですが、旋律も似たりよったり、静かなところから次第にフォルテになって金管が強奏する、というパターンが同じで、そこには2回目、3回目でのオーケストレーションの違いとか調性の工夫が見られないので、この楽章によって、この曲全体が実際の演奏時間以上により長く感じてしまいます。 ラヴェルのボレロを勉強してほしい、なんて思いましたが、この第3番が作曲されたのが1896年、ボレロが完成したのが1928年。だいたい、マーラーが亡くなったのが1911年ですから、マーラーがボレロ聴けるはずもありません。笑  とはいっても、やはり超大作、感動的ないい曲です。 リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85 リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz AVI作成ソフト:AVIMAKER FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder 音声はMP3です。 【交響曲第3番ニ短調】 クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)、ブルックリン少年合唱団、ニューヨーク・コラール・アーティスツ レナード・バーンスタインの指揮、ニューヨーク・フィル 1987年11月、ニューヨーク、エイヴリー・フィッシャー・ホールにてライブ録音 西DG、 ちなみにエイヴリー・フィッシャー・ホールはこれです。 第2楽章34:55~ 第3楽章45:40~ 第5楽章9:33~ 第6楽章13:42~ いかがでしたか? 3番を誰にしようかと考えた時、やはりこのだらだらと長い、否、もとい、超大作を最後まで緩まず聴かせてくれるのは、マーラーを得意としていて、マーラー憑依型(自己陶酔型)の指揮者が良いだろうと、思ったのですが、バーンスタインに任せて良かったですね。 彼は終始、前へ前へと音楽を積極的に展開して、以外に冷静さも保ちながら、最後のフィナーレまで聴き手を導いてくれたように思います。 […]

Thursday, May 26th, 2011