あの頃のフィギュアは厳しかった…
あの頃といってもトリオの時で、2006年でしたから、9年前。
先日サーシャ・コーエンの演技をYouTubeで見ていたら、こんな動画ありまして。
トリノオリンピックの女子シングルのサーシャのショートの演技。
実況のアナウンサーは多分NHKの人で、解説は佐藤有香さん。
ああ、昔はこうだったよなぁ….
って、思ったのが、サーシャの演技の後の彼女の得点発表からの様子とお二人の会話。
皆さんも、記憶にあると思いますが、この時、ショート終わった時点では、村主選手までの4人がほぼ横一線。
サーシャが最終滑走で、それまでは、スルツカヤ選手が66.70、荒川選手が66.02と、ともに66点台と接戦。
そんな中、サーシャが滑って、66.73。
スルツカヤ選手との差、わずか0.03。
私が改めてこのシーンを何年かぶりに見て驚いたのは、この僅か0.03の差でも、トップに立ったことへの、サーシャやコーチの喜びようと会場の盛り上がり。
近年、ショートでトップに立ったからといって、こんなに喜ぶことありましたか?
しかも、0.03の差ですよ。
で、もう一つ、あの頃は違ったな… って思うシーン。
アナウンサー「この後、フリーとの合計得点で、女王が決まりますが、この得点の出方からして、メダル争いは、村主までの、4人と、考えていいんじゃないですか?」
と問われた、佐藤さんから出た一言。
「そうですね、あのー、フリースケーティングで、また、今日のように、誰がミスをしないか、そこが鍵ですね。」
誰がミスをしないか
だよねぇ~、って思いました。
この頃はそうでしたよね。
ミスしたら終わり、みたいな。
ジャッジシステムは、このトリノから今の形のものがスタートしたので、今と違って点数が出にくくて、選手間の差があまり出なかった、というのもあるでしょうね…
で、女子シングル、この頃と今と何が違うのか。
この頃は、サーシャとスルツカヤというような、金メダルを競い合う選手がいたことが大きかったですね。
だから、金メダルの価値も今と違っていた。
それ以降、バンクーバー、ソチときますが、まあ、確かに女子シングルは、キムヨナ選手と浅田選手の2人で、金メダル争いという構図にはなっていましたが、実際は、この数年間、ほぼキムヨナ選手一人でトップを守ってきた、ようなものではないですかね…
浅田選手は… また、話をぶり返すつもりはありませんが、競技者としての資質に問題ありでしたね。
メダル欲しいと思わないんじゃ、話になりませんから。
サーシャとスルツカヤの二人は、あのトリノで、どうしても金メダルが欲しかったんですから。
銀じゃ駄目なんですよ。
ましてや、自分のサイコーの演技が出来たって、駄目なんですよ。
金じゃなきゃ、ね。
駄目なんです。
そういう時代でした。
今更、ああいう緊張感も疲れますが、
時代は変わったよなぁ… と。
あの頃のフィギュアは、いろんな意味で、
厳しかった…
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