世界に通用する表現力、鈴木明子Vol.1 「愛の賛歌」

現在の日本女子フィギュアのトップスケーターは鈴木明子さんです。

そして彼女の表現力が世界一だと言うこと、私が言うまでもなく、実は皆が知っていることです。

ソチではジャンプがうまく入らず、思うような演技は出来ませんでしたが、でも、彼女はもう既に、最高の演技をしてくれています。

2013年の全日本フィギュア。

今季の彼女のプログラムは本当に素晴らしく、このプログラム作りに携わったスタッフのフィギュアスケートに対する愛、センス、そしてそれを演じる彼女への愛、を感じます。

ショートもフリーも、両方本当に素晴らしいです。

ショートのプログラムは彼女の演技に合わせたアレンジ、演奏とのことで、そのため音楽と演技が一体となり、スポーツ性のある技の一つひとつが、正に音楽の力を借りて、彼女の思いを代弁しているようでした。

私にとっては、フィギュアスケートを見終わって、興奮して初めて拍手したのは、サーシャ・コーエンの『マラゲーニャ』ですが、こんなに見終わって、心に幸せな、何か優しいもので一杯になるような感覚を味わえるのは、今季の彼女のプログラムが初めてです。

 

彼女が、自らのスケート人生の一つ一つを愛し、慈しんだプログラム。

 

長久保コーチの大好きな曲。

最後は絶対これと決めていた曲。

 

「愛の賛歌」

 
素晴らしいアレンジ、素晴らしい演奏…

女性らしい、可憐でキュートな演技。

 

オリンピックでは冒頭3-3を失敗してしまい、あとで3-2を付けるという形になってショート8位と言う結果でしたが、プログラムコンポーネンツは32.26で、これはショート4位、5位、6位の選手が33点台、7位の選手は28点台であることからも、彼女の滑りはそれなりに評価されたのではないでしょうか。

勿論もっと点が出るはずですが、ジャンプが決まればそのプログラムコンポーネンツなんかは一緒にあがっていきますからね。

演技そのものは、実は全日本の時よりも切れがあり、腕の表現も一段深くなって良いものでした。全日本以降、彼女が気持ちを入れ直し、このソチに向け演技に磨きをかけてきたのが分かります。

それにしても、オリンピックの女子フィギュアを皆さんも見たと思いますが、いかがだったでしょう。

音楽に合わせ滑ることで、自分の思いを私達に感じさせてくれる、そんな表現が出来るのは、彼女くらいではないでしょうか。普通は音楽を解釈し表現しますが、彼女の表現はもっと深いところにあります。

つまり、こういったことは、指先のしなやかさ、繊細さ、とか、クラシックバレエ的な所作だとかの、テクニック的なものではなく、また、練習すれば得られると言うものでもない。

 

私はこのオリンピックの上位の他の選手と比べても、遜色ないどころか、彼女のような表現のできるスケーターを見つけることは出来ませんでした。

 

まさに、
 

日本が世界に誇る氷上アーティスト…
 

です。

 

ちなみに、編集ではなく編曲、ね。

 
八木沼さん 笑

 

 

 

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