クリスマスに寄せて… カラヤンの清しこの夜

今年のクリスマスを迎えるにあたり、去年の記事を読み返しました。

あの頃は、そう言えば… とおぼろげに一年前の自分の心持を思い出されます。

あれから一年経ちましたが、世界の状況は何も変わっていないどころか、状況はより悪化してます。

つまり、人間が劣化している。

世界中。

人材不足。

粗悪な指導者たち。

大人が劣化しているから、その子供も当然、ろくなものじゃない。

 
でも今日はクリスマス。
せめて今日くらいは、いつもより、清らかに…
 

今年も昨年と同じ思いです。

 

 

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クリスマスです。

クリスマスは、正にこのシーンの、キリストが誕生したことを喜び、祈る日です。

そのために全て、今日という日があります。

日本では、お祭り的ですが、クリスチャンの国ではとても静粛で、祈りの時。

クリスマスと言うと、私が以前、当時付き合っていた方の影響(お付き合い??)で、教会に通っていた時のことを思い出します。その女性と別れてもその後2年くらいは自分の意思で礼拝に通っていたものです。
結局洗礼は受けず今に至っていますが、大きく私の人生の立ち居地を変えてくれた、貴重な時を過ごしました。

幼稚園もカトリック系の幼稚園でしたし、そういう意味では少なからず、何かお導きがあったのかもしれませんね。

そう言えば、その幼稚園でいつもこの時期キリスト誕生の劇をやるのですが、キリストの誕生を確認する役目の3人の博士のうちの一人をやったことがあります。セリフは確か・・
「あの星の向こうに・・」だったか、「あの星に向かって・・」だったか・・

今日聴くCDは、とてもしっとりとした選曲で、ヨーロッパではこの時期こんな曲が演奏会で聞けるのかもしれません。

【KARAJAN PRESENTS “CHRISTMAS” 清しこの夜】
レオンティン・プライス(ソプラノ)
ウィーン楽友協会合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
1961年、ウィーン、ソフィエンザール

【収録曲】
1. きよしこの夜(グルーバー)
2. あめにはさかえ(メンデルスゾーン)
3. われら三人の王(ホプキンズ)
4. あら野の果てに(民謡)
5. もみの木(民謡)
6. ともに喜びすごせ(民謡)
7. あめなる神には(ウィリス)
8. 高き天より(J.S.バッハ)
9. おさなごイエス(民謡)
10. アヴェ・マリア(シューベルト)
11. オ・ホーリー・ナイト(アダン)
12. アヴェ・マリア(J.S.バッハ-、グノー)
13. アレルヤ(モーツァルト)

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世の中、世界的にも身近にも、あまりにも酷いことが起きていて、私はキリストの誕生を喜ぶと言うよりは、むしろキリストの十字架について考えてしまいます。

キリストが私たち人間の罪を背負って十字架に架けられた、と言うニュアンスで伝えられていますが、私はそうではなく、私たち人間が、キリストを十字架に架けてしまったと言う表現の方がしっくりきます。

聖書の中で語られていることは、キリストの語る言葉や助け、権力に対する戦いによって救われたはずの人間たちが、その曇った目で、最後にはキリストを悪者にし自らを守ることを選択したと言う事実です。

第一の弟子だったペテロでさえ、師匠を裏切る体たらくです。ましてや、一般の民衆は・・

キリストが私たちの変わりに罰を受けたのではなく、私たちがキリストを裁いてしまったんです。

これが人間の持っている逃れられない罪で、そういう意味で、キリストは人間がひとがどのものになるために犠牲になったのでしょう。ですから、人間の罪(キリストを十字架に架け殺した)という罪は、一生消えないのだと思います。

そんな人間が営みつ続けているこの世は、今どうでしょう・・

キリストの死を無にしている、私を含め、そう思います。
そう思うと暗くなってしまいます。喜びどころではありません。

でも、クリスチャンの国はキリストの誕生を毎年、新たな喜びを持って迎えています。何故なんだろうと考えました。多分彼らは、”こんな私たちだけれでも、よみがえったキリストがいつも私たちのそばにいてくれている。だからいつか平和な日が来るはずだ。”と、そんな気持ちなのかもしれません。

 
祈ればことが済むとは思いませんが、それでも祈らざるをえないのも事実。

 
そこに、宗教とは関係なく、信仰があるのでしょう。

 

 
メリー・クリスマス。

 

 

 

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2 Comments

  1. はじめて、おじゃまします。

    記事に、好感を持っており、刺激を受けながら・・・いつも拝読しております、ありがとうございます。

    ピュアオーディオとマニアックな記事にも敬服しております。

    炸裂する本音トーク?にも心うたれています。(タイトルが光ります)

    地方で(田舎の町)音をよくして、音楽に触れたいとの想いから・・・日々の楽しみでもあり、

    箱型のSP以外のタイプ、マグネパン社のSPを中心にしたセットで聴いております。

    触発されて、WEBでの試聴会と思い立ち(私なりに)良い音の再現を試みました。

    (多少ですが、音源からどれだけ、音楽を取り出せるか?をテーマにしてみました。)

    実に勝手ながら、Webの音に、多少なりのご意見など戴けましたら幸いです。

    時間の許すときで構いません。

  2. gutsy says:

    S_松田さん、コメントありがとうございます。
    いつも来ていただいてありがとうございます。

    音、聴かせていただきました。
    一聴、歪み感のない綺麗で過不足なく、バランスもある一定のところでまとまっていてちゃんとしてる、そんな感じに聴きました。
    私のシステムで鳴らすと、ボーカル物のバランスが若干ツイーター寄りに聞こえました。

    一番最初のHDCD samplerはDSD音源ですか?そんな系統の音に聞こえました。
    で、全音源、それぞれ全部ではありませんが聴き進めていくうちに、それぞれの違いはあるものの、全てに共通する何か、いつも自分が接している音とは異質な音のなり方を感じました。
    全帯域過不足なくドライブされていていいんですが、音が飛んでこない。鳴っている音の質は非常に良いですが、全てが平等で、ある意味平坦で陰影に乏しいと言いますか…
    このスピーカーの特徴かと思い、ネット越しではありますが、YouTubeでマグネパンを色々聴きましたが、いろいろな音はあるものの、結構このスピーカーは通常の箱型スピーカーと同じように音は飛んできていますし力強さもあります。
    (そういえばマグネパンてそうでしたよね…)
    で、想像ですが、この音はデジタルアンプでドライブされているのではないかと。
    でなければ映像にスペクトラルの何か映っていましたが、スペクトラルのアンプの音の音なのかなあ、なんて思ったりもしてます。
    聞かせていただいた音源、持っていませんでしたので、「エラのライブ」と「サイモンと…」のCDを注文しまして、明日聞けると思います。
    そこでまたしっかり自宅の音と聞き比べたいと思います。

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