【追悼】ザンデルリンク(最終回) 引退コンサート2002

ザンデルリング、追悼特集。
最終回です。

最終回の今日は、やはり、最後の演奏会となりました2002年5月19日に行われた、引退コンサートの演奏をお聴きいただきましょう。
使用したCDは、先に紹介しましたベルリン交響楽団記念BOXの最後に収められています。
プログラムは
1.ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲
2.モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番K491(内田光子(P))
3.シューマン:交響曲第4番ニ短調作品120
です。
3曲とも、大変な名演です。
さすがに、永年ともに歩んできた巨匠との最後の演奏とあって、団員一人ひとり、一音一音の集中力が高く、一音たりとも緩んだ音がありません。
かといって、力みは全くなく、非常にオケが響いています。
ともに、今あるこの音楽を美しく演奏すること、その一点にのみ集中していることが分かります。
内田光子も美しく、力強いです。
お聴きください。
内田光子(P)
クルト・ザンデルリング 指揮
ベルリン交響楽団
2002年5月19日 コンツェルトハウス、ベルリン
リッピングドライブ:PHILIPS CDD3610/85、MATSHITA CD-ROM CR-594(モーツァルト)
リッピングソフト:POIKOSOFT Easy CD-DA Extractor
PC : Windows XP Pro Core 2 Quad Q6600 2.40GHz
AVI作成ソフト:AVIMAKER
FLVへのエンコーダソフト:MediaCoder
音声はMP3
1.ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」

2.モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番K491
第1楽章Allegro
第2楽章Larghetto(#14:42~)
第3楽章Allegretto(#22:50~)

3.シューマン:交響曲第4番ニ短調作品120
第1楽章かなり緩やかに-生き生きと
第2楽章ロマンツェ かなり緩やかに(#12:04~)
第3楽章スケルツォ 生き生きと(#16:43~)
第4楽章フィナーレ 緩やかに(#22:29~)

ベルリン交響楽団の皆さんは、どのような気持ちで臨まれたのでしょうね。
でも、それは演奏を聴けば分かりますよね。
ザンデルリンクは、最後の巨匠と言われましたし、評論家からも高い評価を得ている指揮者でした。
しかしながら、その良さは一般的には分かる人にはわかる、といった感じだったのではないでしょうか。
或いは、「ブラームス指揮者」と言われていることからも、ドイツ音楽、特にブラームス、ブルックナーに高い評価があり、そのほかはあまり注目されなかった指揮者であったように思います。
それはやはり、1960年に東ベルリンに復帰してから、少しずつドイツ音楽を演奏する機会が増えてきたせいもあるでしょう。ドイツ人指揮者がドイツに戻ってくればドイツ音楽を演奏することが増えるのは自然のことと思います。周囲の期待もあるでしょうからね。
しかし、前回にも書きましたが、ずっとドイツにいただけではあんなブラームスは出来ませんし、私はザンデルリンクの凄さはむしろ他の作曲家の演奏にあると思っています。例えば、ご紹介した中で言えば、チャイコフスキーの交響曲第4番です。こんな懐の深い、密度の濃いチャイ4はこれまで聴いたことがありませんでした。あの演奏は実はブラームスの1番より名演だったと思っています。
ザンデルリンク最後の演奏となったシューマンの交響曲第4番。
最後の3音の十分にとった間・・
そして最後の長く、ホールに響き渡る和音が心に沁みて、泣けてきました・・
ザンデルリング、追悼特集。
これにて終了です。
お付き合いいただきありがとうございました。
また、次回から元に戻ります。
PC音源は、メインシステムで聴きましょう。
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