ムラヴィンスキーのチャイコフスキー !! を聴く…
ムラヴィンスキーの、といえばこれですね。
ムラヴィンスキーが1960年、グラモフォンに残した、チャイコフスキーの4番、5番、6番。
ヨーロッパ・ツアーをおこなった合間を縫って、ウィーンとロンドンでドイツ・グラモフォンによりレコーディングされたものです。
ごらんのように本来は、4番、5番、6番と、バラ売りされていたんですが、今は、後期交響曲集として纏めてのもののほうが主流でしょうか。
今回私が使ったのは、これです。
一応、ドイツものです。
で、これもかなり、私の中では、耳タコで、別名、リファレンス、とも言いますが、ことあるごとに聞いてきた盤です。
で、そのたびに良かったり悪かったりの繰り返しで、かなり、その変化が激しいというか、解りやすいCDという印象なんですが、ムラヴィンスキーの演奏というと、激しい、厳しい、という印象だったのを、繊細で表情豊か、という印象に変えてくれたCDでもあります。
最初は激しく、その後は妙に繊細に、そして今は、その両方を兼ね備えた演奏、という印象でしょうか…
つまり、そういう風に再生できているということですかね…
今は… ね。
今回は、其々3曲とも聴いていきますが、とは言っても全部4楽章というのもあれですから、
第4番は第4楽章、第5番は第2楽章と第4楽章、第6番悲愴は、全楽章、という感じで聴いていきます。
で、今日は、4番と5番ですが、上の、エソテリックSACDをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、この、改めてマスターから起こした、ことしか価値のない音源と聴き比べもいいですね。
でも、恐らく、SACDの音に心酔して何の疑問もなく聴いていらっしゃる方は、何を聴いてもSACDが良い、と感じるんだと思いますが…笑
それ以外だったら、レコードって感じでね…
1ビット、という方式で、音楽的に大きく失われているものが聴き取れない、或いは、日頃からクラシック音楽に対してそういう聴き方をしていない、ですかね、そういう人たちは…
改めて、この演奏の批評を見てみますと、HMVでは、
「 当時絶頂期にあったと思われるオーケストラのコンディションはきわめて良好で、ショスタコーヴィチ第8交響曲の英国初演など多くのコンサートにレコーディングという強行日程をこなしていたとは微塵も感じさせません。
コントラバスまでピタリと揃うという、鍛え抜かれた弦楽の高度なアンサンブル、金管群のロシア的で強烈な咆哮などが、先端技術によってステレオ録音されていたことは実にありがたいことで、当時、西側オーケストラ関係者を畏怖させたといわれる凄腕指揮者とオーケストラのサウンドの威力がダイレクトに伝わってきます。
そうした音響面での魅力に加え、当時ですでに16年という、ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルの緊密な関係がもたらした精緻でシリアスな設計の巧みさと、センス良く鍛え抜かれた陰影濃やかな表現の数々がこれらの演奏に不動の魅力を与えたともいえるでしょう。実際、3曲ともに半世紀近く経ってもいまだにトップ・レヴェルの評価を得ているのですからそのクオリティの高さはやはり尋常ではありません。」
ということです。
で、音ですが、第4番だけ録音がロンドンなんですね。
そのせいか、音が第4番だけ違います。
他の2曲よりハイファイで、きめ細かく、鮮やかな音で、比較的聴きやすい、つまり再生しやすい、ですかね…
私の再生システムは、
PC: DELL Precision T7500 64bit 48GB
CD Drive: MATSHITA SW-9588
Audio Interface: FOCUSRITE Saffire Pro 26i/o
DA Converter: PRISM SOUND DA-1
Power Amp: HEGEL H4A Mk2
Speaker: DYNAUDIO Contour S5.4
Recorder : SONY PCM D-50
どうぞ。
第4番~第4楽章。
第5番~第2楽章。
第5番~第4楽章。
どうでしょうか…
上の批評に合点がいく、そんな風に再生できましたかね…
音楽再生をするオーディオにとって、何よりそれが伝わることが大事ですからね…
そう思います。
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