クライバーの”運命”

耳タコ、の極致。笑

確かSACDにもなっていましたか?

で、ハイレゾ配信もされている、もう、使い古された”音源”。

勿論、これ、単なる音源ではなく、1974年、ウィーン,ムジークフェラインザールで、カルロスクライバーがウィーンフィルを指揮した、ベートーヴェンの交響曲5番の演奏、作品。

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とは言え、何十回となく聴いてきていますから、この演奏に対する新鮮味がないのも事実で、こんなもんだろうと、音に対しても、ちゃんとした聴く耳もって聞いていないこともしばしば。

本当は、今聴いているそこの現場は、1974年3月のウィーンのムジークフェラインザールのホールであって、そこに今、クライバーとウィーンフィルのメンバーが、正に運命を録音するために集まり、リハーサルを重ね、最終的に世に出せると判断した演奏が今、なされているわけで…

一応、私はいつも、オーディオで音楽を再生する時は、そういう当時の現場を感じられるように再生したいと願っているわけでして…

ほらそこに、クライバーがいる、ってね…笑
 

結局、録音された記録、ではあるけど、それをどう解凍し、如何に新鮮な状態で味わうか。
さっきまで海で泳いでいたかのような新鮮な、歯ごたえ、味わい。

そういうものを口にした時に感じる命の勢い。

それが、自分の身体の、毛細血管の隅々にまで行き渡っていく時の、蘇ってくる、自分にもあったであろう、”生きる” と言うエネルギー、血潮。

 

今正に、名演が生まれた瞬間。

その瞬間に立会得たと言う喜び。

それを味わいたいがために、オーディオがあります。

私の場合。

 
誰がなんと言おうとね。

 
解らないやつは相手にしなければ良い、って思う。

 
だって、もともとそうだったはず。

記録された音が、今ここにいるかのように、目の前で鳴る、驚き。
遠くのものが、今ここにあるかのように鳴ってくれる、喜び。

ウェスタン、RCA。

みんなそのために存在し、人間に喜びと感動を与えてくれた。

 
解らないやつは放っとけば良い、って思う。

 

と、偉そうなこと言っていますが、果たして音は、どうでしょう…

今回も途中スピーカーの右のツイーターが時々消えたりしてまして、運命の5分過ぎでしょうか、ボリュームを一瞬大きくしている箇所ありますので、ご注意ください。

それとそういう関係もあって、ボリューム大きめに再生してまして、録音レベルが、レッドゾーン突入がしばしばありますので、少々歪みっぽい箇所ありますが、予め、御了承ください。

 
と、言い訳をしたところで、笑、

どうぞ。

第1楽章と、第3-4楽章です。

 

「クライバーがそこにいる」

なんて、100年早いか…笑 

 
それにしても、グラモフォンの録音。

どうです?

惑星、この運命と続けてグラモフォン聴いて来ましたが、最初に聴いたRCAのライナーのローマの松聴いた時のような新しい感動がちと薄いような感じしません?

こんなものかなぁ、と…

 
大体グラモフォンは音を弄りすぎで、極端なこと言えば、こうして聞いた印象では、RCAはプロ、グラモフォンはアマ、そのくらいの違いを感じます。

だから音の出来の懐、とでも言うんでしょうか、そういう懐の深さがないというか、底が浅いと言うか、すぐ正体がばれてしまうと言うか…

そこそこまでいったら、それ以上は良く鳴らない、録音自体に限界をいつも感じますね。

 
そういう意味では、オーディオ的には、難しいレーベルではあるかもしれませんが、逆に、オーディオマニア的には、興味の沸かない、音的に魅力のない、再生し甲斐のないレーベル、とも言えますね…

悪くはないんですけどね…

今回使った盤も「オリジナル=イメージ・ビット=プロセッシング」という何やら怪しげな処理を施しているもの。
録音時のマイク位置が離れているために各チャンネル、マイク間に連れが生じているのを、当時のデータをもとに、そのマイク間のズレを計算し、補正する、と言うものだったと思います。

が、その効果は如何に。笑

このOIBPシリーズでよく言われるのが、高域が煩い、です。
まあ、やったことを考えれば、必然的に高域の位相とかが合って、あいまいさが取れて、はっきりくっきりになってきますからね…

もしかしたら、癖のない、バランスの整ったスピーカーでないと上手く、と言うより、正しく再生されないかもしれませんが、でも、人間の耳は、マイクと違いますから、マイクが聴いたそのままを人間が改めて聴いても、もしかしたら駄目なのかもしれませんね。

そういう意味では、このシリーズを上手く、聴きやすく鳴らすには、高域がナロウで、早々癖のあるスピーカーの方が面白く再生できるのかもしれませんね。

オールド・タンノイとか。

 

この演奏、当時は、ウィーン・フィルから引き締まったサウンドを引き出したクライバーの傑作、と言うことで話題になりましたが、今の耳で聴くと、そういう中でも、もう少し陰影や、感情の起伏が感じられる部分もあっていいんじゃないかとも、思いますが…

 

どうですかね…

 

 

 

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