ぴーしー・オーディオの、いろはの『い』 Vol.2 あなたのそのファイル大丈夫?!
PCオーディオのいろはのい。
つまり、PCオーディオと言われるものに代表される、ファイル再生オーディオなるものにとって、これがなければ始まらないと言うもの。
何か判ります?
そう。
ファイルです。
再生するためのファイル。
これまでのオーディオのレコードやCDに当たる、ファイル。
しかしこのファイル、基本的には自分で作らなきゃいけない。売ってもいますがまだまだ一般的ではないし、その売っているファイルも所詮既存データの焼き増し。現在、PCオーディオなるものをはじめとし、ファイル再生をやっている方のほとんどがこのファイルをご自分で作っているはず。
さて、このファイル再生なるものをめぐる情報や記事、専門家やブログや雑誌でご活躍のPCオーディオ識者諸氏の言っていること書いていること、すべて把握してるなんて勿論ありませんが、私は、このPCオーディオ含めたファイルオーディオにとって、如何にその再生するファイルの音質が重要なのか、について書かれた記事等見たことがほとんどありません。そうですね… せいぜい、多分、PCオーディオfanやブログ「オーディオとインテリア」で『ON爺の独り言』でご活躍のPCオーディオ探求者、御田照久さんがリッピングドライブについて語っていらっしゃる程度ではないでしょうか。まあ、それにしたって、そもそも、この方がどこまでPC用ドライブについてその「音質」を聞き比べてきたかは定かではありませんし、まず大体、この方の「音」に対する見識がいかほどのものか、オーディオマニアとして音に関してどれほどの探究をしてこられたか、全く分かりませんからね。いや、多分ブログの過去記事をあさればわかるかもしれませんが…
言える事は、PC周りにいる方たちの論じる良いドライブと音が良いドライブは別だと言うことです。機能的に劣っていたり、動作音が煩くたって、音が良ければ平気で使い続けるのがオーディオマニア。PC人間はそうではない。低倍速だから音が良い。そうかもしれないが、この人たちの良い音とはどういう音なのか、私は信用していません。
御田照久さんは色々ご尽力されてういる方ですが、個人的には、Plextor Premium2の音質について、ああいう音を「良し」としている時点で、私はこの人の耳に対しては大いに疑問を持っています。ですから、音に関してあの人が良いと言ったものはだいたい疑っています。
ただ、そのほかの一切に関しては、特に言うことないです。
写真の雑誌の表紙の一番上に書いてあります、
「音楽データをいい音で楽しむための最初の一歩」
それは、CDから如何にいい音で音楽データを取り出すか、です。
先日も言いましたが、PCから音楽は聴けるのです。
しかも、PC組むときに音の良いと言われるサウンドカードでもさしとけば、ヘッドフォンで、そこそこの良い音が聴けるはずです。そんなことしなくても、Macであれば、そのまんまで結構良い音です。ヘッドフォンが嫌なら、PC用のスピーカー、多分アクティブスピーカーなんかがあると思いますが、そんなのを奮発すれば、それなりに聴けていまうはずです。
何が言いたいのかと言えば、音となんて道具をそろえれば出せると言うことです。そんなもん考える必要もない。
オーディオインターフェイスやUSB付のDACを買って既存のプリアンプかプリメイン、或いはパワーアンプ直結にでもすれば事足ります。こんなことは、自宅で思い悩みことではなく、店頭で家電買うのと一緒のレベル。
オーディオマニアと言われる人間たちが人生をかけて大枚をはたいてやってきた音を追求するという行為である「オーディオ」と名乗るからには、話はそんなことではないはず。
ファイル再生オーディオは、昔よくやったエアチェック、テープマニア、と一緒です。
FMをエアチェックして、自分のお気に入りの編集をした一本を作る。しかも如何に良い音で録るか。デッキは何が良いか。AKAI、SONY、TEAC? 馬鹿いっちゃいけない。ナカミチだろ。いやいや、やっぱりPHILIPS、STUDER、いつかはオープン…
エアチェックならぬリッピングを如何に行うか。
エアチェック盛んなころ、使う機器、方法によってその出音が違ってくることは皆が理解していたが、現在のファイルオーディオも同じと言える。エアチェックの時は、マニアでなくたって、音源を録音することは非常に慎重に行われていた。
にもかかわらず、今はどうだろう。
ファイルを抽出した後のことは皆一生懸命。
ファイルを再生するだけなら簡単なPCでよい。OSは必要悪。
そもそも、ファイルの置き場所は今まではPC内のハードディスクだったけど、それよりメモリーカードに入れたほうが良い音だ。いや、だったらPCに入れなくたってメモリー再生専用機作ればよい。笑
「1」しかないものは、「1」以上にはならない。これ、オーディオの常識です。
ん?「1」以上になった?
ごめんね。それ、せいぜい「1’」
勿論こういったことは、普通のオーディオにも言えることで、入り口を「こんなもんかな」程度で吟味せず、出口のスピーカーを弄っても埒が明きません。だって、スピーカーは自分の音は持っていませんからね… それぞれ音を出すときの癖や方法論は持っているだけ。それなのに、スピーカーにせいぜい「1”’」しか来ていないのに、「1」を出せとスピーカーに言っても、彼らは自らの癖や方法で「1”’」を「1”’」に鳴らすのが目的。
スピーカーを色々弄っている方を見ると、個人的には、なんでこんな簡単な理屈も分からないんだろう…っていつも思います。想像力の欠如… まあ、工作は楽しいですからね。そういうことだと思います。
それはともかく、ピュアオーディオでさえそうなのですから、元ネタの入ったメディアから素人がデーターを抜き出した時点で、製作者の意図した音は消えてなくなったと理解すべき状態から行われる「ファイル再生オーディオ」におけるリッピングと言う作業が如何に慎重かつ吟味すべき高度なオーディオ的要素を含むのかについて、もっと想像力を働かせるべきでしょうね。
で、そんなこといってると、所詮デジタルはデジタル。アナログには勝てやしないんだから、といって、アナログに走る、と言うのが大抵のハイエンド・オーディオマニアの「オチ」であること。
これも、おーでぃおの常識ね。
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