Archive for the '浅田真央' Category

真央の2つの “愛の夢”

私が浅田選手の演技、プログラムの中で好きなものの一つが、”愛の夢” だという事は、先日書きましたが、それは、このプロが彼女らしい、私が思う彼女らしい、と思うからなんですが、この”愛の夢” 、2010と2011の2シーズン、やっていますが、この2つ、比べてみると、振り付けを少々変更した、というものではなく、基本別の振り付けといった方がいいんですね。 2010の全日本と、2011の全日本の、演技。 比べてみました。笑     もう、冒頭から違いますもんね… で、冒頭の3A、2Aのタイミングが、ピッタリ。笑 成績的には2010の全日本の時の方がいいですが、みなさんは、どちらの”愛の夢” がお好きでしょうかね… 2010の方は、競技会を意識した、振り付けの巧みさ、を重視したプロかなって思いますが、2011の方は、振り付け全体に、より力が抜けて、音楽に寄り添った、音楽を大事にした、浅田選手がこの”愛の夢” を演じるのに、無理のないような配慮が感じられます。 ですから、私は、2011の方が好きですね… ジャンプ失敗も、彼女らしい… サルコーなんか、1年後の同じ大会でも、抜けてるし。笑   このプロは、曲も、試用したアレンジも、そして衣装も、その色も、デザインも、その全てが、彼女にフィットした、素敵なプロだなって、思います。   こんな彼女、こんな演技、こんなプロ、   また、見たいです…        

Wednesday, March 29th, 2017 

浅田真央の表現力…

フィギュアスケートの試合で、良く、表現力がある、ない、って言っていますが、私なんか、ね、笑、でも、本当にそんなもん、あるんでしょうか… 表現豊かに、音楽、プログラム、振り付けの魅力がジーンとこちらに伝わってくる演技って、競技会においても私たちは観る事はできますし、そういった選手には、表現力があるって、感じるものですが、でも、そういった選手、演技が必ずしも、PCSで高い得点を得るわけではない、いえ、ほとんど、その演技に見合った評価は、されない、なんてこと、競技会では当たり前になっているという事は、私たち誰もがみんな、知っていますね。 何なんでしょう… 何故、そういう事がまかり通っているんでしょうね… でもね、恐らく、答えは簡単で、そういう所謂表現力、っていうのは、フィギュアスケート競技、もっと言えば、ISU主催の大会では、評価対象になっていないんですね。ですから、もともと、スポーツ中心の人生を歩んできて、芸術、芸能、エンターテイメントでの、作品を表現し観客を魅了する、という事の価値観とは無縁な、ISUの審判の人たちですから、評価すべき対象ではない要素については勉強もしないですから、それがどういう事かも知りませんし、選手たちが演技の中で必死に表現している事には、気が付きもしませんし、っていうか、審判する項目にないので、意味がないし、何の事やらさっぱり分からない。 まあね、もともと、表現力、なんていう評価項目、ありませんから… でもね、私たちが、その演技、選手に表現力がある、と感じるにも明確な理由があるわけで、PCSの5項目、 スケート技術(Skating Skills) 要素のつなぎ(Transitions / Linking Footwork) 動作/身のこなし(Performance / Execution) 振り付け/構成(Choreography / Composition) 曲の解釈(Interpretation) これのうち、「動作、身のこなし」、と「曲の解釈」が如何に優れた演技か、を私たちは見て、結果、この選手は表現力がある、プログラムを上手く表現している、という風に感じるわけです。 そもそも、PCSって、テクニカルエレメンツ以外の演技要素を評価するものですから、当然、振り付けに関わる選手のパフォーマンスを観る事になりますから、演技を見て、選手が如何に「曲を解釈」しているか判断するには、振り付けを演じている時の選手の「動作、身のこなし」から、判断されるはずのものであって、ですから、スケートの能力の優劣とは無縁で、実際しっかり、「スケート技術」って項目がありますし、「要素のつなぎ」「振り付け/構成」なんて、振り付け師の話ですから、私たちが漠然と表現力がある選手、プログラムをしっかり表現できていると感じられる演技というのは、振り付けの「動作、身のこなし」が優れていて、当然そういう選手、演技は「曲の解釈」が出来ていると判断されるわけで、ですから、そこの2要素の得点が高いはずなんです。 こういう風に、ジャンプ、スピン、ステップ以外の演技、つまり、振り付けを、選手が如何に魅力的に演じているのかを判断する、これが、私の、フィギュアスケートを見る時の常識なんですが、 実際は、違いますね… 大体、表現する事がどういう事か分からない人がどうやって、その選手が曲を解釈しているかどうかを判断するのか… 振り付けを演じている時の、動作、身のこなしの、何を判断しているのか… 振り付けって、曲を表現するために選手が行う動作、身のこなしですから、「動作、身のこなし」の良し悪しを判断するには、作品を表現する、ということが、どういう事か分からないと出来ないはずなのに… そう、出来るはずもなく、ですから、このPCSの評価基準も、結局は、スケートの上手さからくる、技術的な滑らかさを判断基準にしていたと思います。 まあ結局、今まで言ってきた愚痴、の繰り返しになってしまいましたが、これが、ISUが自身の主催する大会の現場で行われている、選手への仕打ちであって、現実です。   でも、そんな大会での選手の演技は、どうでしょう。 多くの選手は、表現する事に苦心していますよね。 評価されないのに… 何故でしょうね… それは、フィギュアスケートが、そういうスポーツだからです。 前にも言いましたが、音楽に合わせた衣装を着て、音楽に合わせた振り付けで、音楽に合わせて演技をし、音楽の何かを表現する。 ジャンプだって、音楽に合わせてやる。だからジャンプだってフィギュアスケートでは表現するための手段の一つになる。 だから、ですね…   これがフィギュアスケートのもつ、真の、現実、です。   そして、その、フィ牛スケートの、真の現実の、ど真ん中を突っ走ってきたのが、浅田真央、ですね。 彼女は常に、振り付けを大事に、そして色々なジャンルの振り付けを、本当に完璧に演じてきた唯一の選手です。 ですから、何が彼女の一番のプロ、演技か、というのは本当は難しくて、ほら、これ全部、彼女、完璧にやったでしょ、っていう、笑、あれもこれも、こんなに完璧に… で、でも、そんな中で、私が、彼女は凄いわ…って、思ったのは、これです… 高貴で、意地悪で、コケティッシュで、可憐で、幼く、可愛らしい、いたずらっ子を、見事に、演じてますよね… もう、完璧… それは彼女が、この曲のこの振り付けを、指先からつま先まで、完璧に再現して、それを、生きた形で、私たちに見せてくれたからですよね… こんな演技、後にも先にも、彼女しか出来ないでしょう… で、次は、これ。 これも、彼女にしか出来ない、彼女の表現力を見せ付けられた演技。 音楽を表現するのに、如何に、腕の表現が大事か、腕の力の出し入れが必要か、思い知らされます… まあ、この演技、腕だけではないですが…笑 最後、少し駆けるところの彼女の姿勢、この曲には、もう、これしかないという…笑     […]

Wednesday, March 22nd, 2017 

四大陸選手権、初出場初優勝の舞依、と、真央…

2017 四大陸フィギュアスケート選手権、女子、終わりました。   結果は、日本の三原選手が、ショート4位からの逆転優勝、しかも、本人目標にしていた200点超えと言う事で、自己ベストも更新のノーミス演技で、見事金メダルでした。 とりあえず、おめでとう!、よかったです。   まあ、彼女の演技に関しては前にも言っていましたが、私は、面白いと感じた事はありませんで、今大会での演技も、これまでと同じ演技で、その印象も変わりませんでした。 ただまあ、この大会、選手が皆ミスをする中で、ノーミス演技が出来た事、自己ベスト更新できたことは、今の彼女の持つ力の表れだと思いますし、それがある意味、今の彼女の、結果として、強さ、強み、武器、になっていると思います。 そう、今大会では、ショートから、ホント、みんなミスしてました… ダブルアクセルって、こんなに難しかったっけ??って、思うほど、みんな、ダブルアクセル失敗していましたね…笑 正直、三原選手の200点、と聞いて、ああ、こういう演技でも、着実にノーミスを積み重ねていけば、200いくんだ…って思いました… 宮原選手が証明してましたけど(ノーミスという意味で)、でも、三原選手の場合は、PCS低いですからね… まあ、でもね、優勝は優勝ですから良いんですけど、PCSのこの点って、ジュニアレベルですからね、で、実際もそういう演技でしたし、そういう選手が優勝しているようじゃ、ちょっと今大会の他の主要出場選手は反省すべきでしょうね… (追記) PCSの得点はそれ程低くなく、逆にちょっとこの演技としてはちょっと付けすぎだ、という思いです。 特に2位のデールマン選手は、ジャンプを、フリーであれだけ失敗しても、結果、196.91ですからね、三原選手とは、3.94の差。 これ、デールマン選手がフリーで1回転に抜けたループを加点なしで跳んでいれば、5.61。1ループの得点0.54ですから、それだけで、三原選手の優勝はなかった、ってことです。 で、じゃあ、そんなこと言うのであれば三原選手だって、っていう風に、今までのやってきた、たらればの皮算用とは違っていて、三原選手、今大会ショート、フリー含め、ノーミス、マイナス評価はないんですね。 で、実はこれが彼女の最大の問題で、ホント、全くのノーミスで、完全に今の彼女の実力を出したとしても、やっと、200点そこそこ。あの、上手な安定した、基礎点も高い構成のジャンプを持っていても、です。 一方デールマン選手は、特段最高の演技でなかったとしても、ジャンプ一本普通に跳んでいれば、優勝だった位置に付けている。 勿論これは、PCSの低さから来るものではあるでしょうが、良い!という割には、GOEオール2点付くようなジャンプではない。 この演技が今の彼女の最高であって、でも、残念ですけど、200点そこそこでは、少なくとも、ロシア勢との世界の舞台では、メダルは難しいです。 とはいうものの、その辺は三原選手も分かっているようですし、なんであっても、積みあがるんだ、ってことが確認できたってことは、世界と戦う入り口に立てた、ってことですから、自信にはなったと思います。   で、世間、というより、マスコミから、初出場初優勝だ!浅田選手以来の快挙だ!!との声も聞こえてきますが、その、浅田選手の四大陸の初出場は、2008年、浅田選手17歳の時で、三原選手も今、17歳… また、2008…笑 2008 四大陸選手権、フリー。   演技の完成度がまるで違いますね… まあ、比べると確かに、三原選手のほうが終始スピードに乗った演技でしたが、肝心の演技内容は、三原選手の演技は、ジャンプの上手い、ジュニア選手、って感じです。 技術点は、今の構成と若干違うようで、単純に比較できませんが、見ると、今は、どうもCoSpがないんでしょうかね。で、コレオが新設されていますが、それは2008年のSpSqです。 とすると、浅田選手の技術点は、今風に言うと、71.91-3.07(CoSp)=68.84 ですかね。一方、三原選手の技術点は、72.30。 で、ちなみに、三原選手のジャンプ得点は、53.88、浅田選手は、ミスもあったりで、42.77、で、その差なんと、11.11。 でも、実際の技術点の差は、3.46しかないので、つまり、浅田選手は、ジャンプ以外でも、評価されている、という事ですね。 三原選手のスピン、ステップ 72.30-53.88 =18.42 浅田選手のスピン、ステップ 68.84-42.77 =26.07 こういった、ジャンプ以外の、フィギュアスケート競技を構成する技のレベルが高いというのは、恐らく、その演技見たときの、完成度の高さに違いが出るんだと思います。 ジャンプを含めた得点からは見えない、フィギュアスケーターとしてのレベルの違い… この頃の浅田選手の演技を見るに付け、その違いを、今更ながら、思い知らされるわけです…     が、     それにしても、浅田選手のこの演技で、三原選手よりも低いPCS、って、       どういうことでしょうか…        

Sunday, February 19th, 2017