昔ダメで今OKなCD、カラヤンのニューイヤー

カラヤンの唯一のニューイヤーコンサートのCD。

8karajan19870101

「ニューイヤーコンサート’87」

 
そう、今年始めにアップするのやめたCD。

何故突然?

という感じですが、実は最近はあまりお邪魔してませんが、「クラシック音楽ぶった斬り」というブログがあるんですが、皆さんご存知の方も多いんじゃないでしょうか、そこの最近の記事にこのCDのことについて書かれてあったので、

「そうだよねぇ~」

と思い、聴き直していまして、で、また例のごとくCDセットしたまま放置していたんですが、ホント、このCD良く鳴るようになりました。

ま、こういうことはほぼ全てのCDにもいえることではあるんですが、特にこのCDはもう音だけじゃなく映像も見てるわけですし、同じ会場で同じオケで何回も聴いているライブ録音ですからね、会場ではこんな感じって言うのが、結構想像できたりするわけです。

ですから以前はこのCDに関しては不満が多かった…

基本的にグラモフォン特有の乾いた音で、だからなのかウィーンフィルのあのしなやかな弦の音が出ない、ラッパもなんか乾いていてロータリーのあのやわらかくこもった感じの音が出ない、だからサウンド全体がブレンドされていなくて、あの狭いムジークフェラインザールの密度の高い響きが全然ない。

これ、ウィーンフィルじゃねぇ!! ってね。笑

 
でもそれがどうでしょう、やっとそんな感じが聞けるようになりました。

嬉しいね…

 
オーディオやってて良かったって思う瞬間ね。

 
バトルも良いし…

 
ただまあ、今回の音がそんな音を再現できているかは、検討の余地ありかも、です。
結構しっかりリッピングできてはいるものの、自分のシステムではちょっと音がきつく鳴ってはいるので。

とは言え、それもスピーカーの限界なのかもしれませんが…

 
【カラヤン “ニューイヤー・コンサート’87” 】
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
キャスリーン・バトル(ソプラノ)
1987年1月1日、ウィーン・ムジークフェラインザール

1. 喜歌劇「こうもり」序曲(J.シュトラウス2世)
2. ワルツ「天体の音楽」op.235(ヨーゼフ・シュトラウス)
3. アンネン・ポルカop.117(J.シュトラウス2世)
4. ワルツ「うわごと」op.212(ヨーゼフ・シュトラウス)
5. ポルカ「観光列車」op.281(J.シュトラウス2世)
6.ピチカート・ポルカ
7.アンネン・ポルカop.137
8.ポルカ「雷鳴と電光」作品324
9.ワルツ「春の声」作品410
10.ポルカ「憂いもなく」作品271
11.ワルツ「美しく青きドナウ」作品314
12.ラデツキー行進曲 作品228

で、実はこのCDに関しては昔のブログLa sUcalaでも記事にしてまして、その記事は現在のこのブログにも移植してあります。

ま、折角なので、ここで再掲しておきます。

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2012年1月2日投稿

カラヤンのニューイヤー・コンサートを聴きます。

今年のウィーンフィルのニューイヤーコンサートは既に日本時間で昨日の夜行われましたね。

今年の指揮者は、マリス・ヤンソンス。ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
私は最初の数曲聴きましたが、途中でやめてしまいました。
正直、ヤンソンス聴いたってしょうがないですもん・・。ヤンソンスのワルツ、わざわざ正月に時間割いて聴きたいですか? ・・・・・ 

ファンの方、済みません。

何でですかね・・  

以前、まだ巨匠とかスター、大物指揮者がいた頃は、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートといえば、今年は誰が振るのかで、結構話題にもなりましたし、そういった楽しみもありました。

ところがここ数年はずっと小粒ばかりで・・ 

昨日、見るのやめる時、チャイコフスキーの「眠りの森の美女」から何か演奏してましたよね。
これまでもそういう例はあったようですが、曲目は基本的にシュトラウス一家とウィーン・フィルやシュトラウス一家に縁のある作曲家で構成されるのが暗黙の了解事項で、例外としてこれまでも、例えばモーツァルト、リスト、ハイドンなんかはちょうどアニバーサリーの年と重なったため演奏されたことはあるようですが、単に何か新しいものを、と言うだけで今回のチャイコフスキーは無いんじゃないかな、と思います。

アニバーサリーでもないですし。

指揮者では全くニュースが無いから、最近はプログラムに工夫を凝らして何とか話題性を出そうと努力しているのは良いと思いますが、ウィーンフィルのこのニューイヤーコンサートはその成り立ちからして一般のコンサートと違うわけで、名曲を聴くと言うよりも、年一度の最大のマンネリを優雅に過ごすことに大きな意味があるようにも思います。

そんな時をともに過ごせる喜びをともに分かち合う、とでも言うのでしょうか。

まあ、伝統も変化あってこその伝統と言う向きもありますから、折角やるからには時代に沿ってより多くの人たちに楽しんでもらうための工夫は必要ですが、もともとの精神を安易に忘れるようなことは慎むべきと思ったりもします。
小粒の指揮者になればなるほど、変わったことをしたがるのかな・・

今日聴くのは、最近のニューイヤーコンサートとは全く違います。

遂にあのスターが振る、ということで話題にもなりましたし、1987年の前年の86年は日本ではまだ昭和61年ですからね。アメリカではレーガン大統領で、カリフォルニア州カーメル市選に俳優のクリント・イーストウッドが初当選。

ソ連はゴルバチョフ書記長!フィリピンではアキノ大統領誕生。経済も日本ではまだバブルの頃ですし、世界経済も大きな混乱は無かったのではないでしょうか。

そんな中でのニューイヤーコンサートですからね・・

あれからちょうど25年。もうそんなになるんですね・・

 
カラヤンの指揮はゆったり、堂々としたもので、まったく演奏に無理がありません。

今の時代の演奏からするとつまらなく感じるかもしれませんね。
この演奏が時代を反映したものかどうかは分かりませんが、会場全体に漂う、何ともいえないまったり感が堪りません。笑

そんな中、こうして聴いてみると、アンコールの”美しく青きドナウ”は、さすがカラヤンで、満々と水をたたえ、ゆったりと流れるドナウ川が眼に浮かんでくるようです。

25年前というと、ほぼウィーンフィルのメンバーは総入れ替えが済んでいるでしょうし、指揮者だけでなく、オーケストラも小粒の集まりになっているのかもしれません。

そのサウンドや、音楽表現が全然違いますからね・・ これも仕方ないこと、なんでしょうかね・・・

 

 

 

 

 

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